成長ホルモンを分泌させる3つの方法

アンチエイジング(若返り)、美肌、ダイエット、筋力アップ。これらに欠かすことができないのが成長ホルモンです。

以前は、成長モルモンは大人になると分泌されなくなると考えられていましたが、実はそんなことはなく、量は減るものの、大人になってからも分泌させることが可能です。

日常生活の中で、成長ホルモンを分泌させる方法は3つあります。それは、筋トレ、睡眠、空腹です。

成長ホルモン分泌に効果的なスロートレーニング

まず、ひとつ目の筋トレです。

筋トレを行うと、筋肉に乳酸がたまり、それが成長ホルモン分泌スイッチを押します。スイッチが押されると、脳下垂体から成長ホルモンが分泌され、トレーニングで疲労した筋肉を修復して、強くします。

ただ、成長ホルモンが分泌される程度の筋トレをしようとすると、最大筋力の80%以上の力を出さなければなりません。これは、ジムでハードなトレーニングを行うのと同じ負荷なので、毎日の生活に採り入れるのは難しいですね。

でも、軽い負荷でもスロートレーニングなら、通常時の数百倍の成長ホルモンを分泌させることができます。

美容目的で、日常生活にエクササイズを採り入れるなら、スロトレがおすすめです。

まずは、スロトレメニューの中から基本5メニューを選んで、1日おきに実施することから始めてみてはいかがでしょうか?

毎日の睡眠は成長ホルモン分泌タイム

成長ホルモンを分泌させる2つ目の方法は睡眠です。誰でも毎日寝ますので、睡眠は、最も簡単に成長ホルモンを分泌させる方法と言えます。

ただ、単に睡眠をとるだけでは高い効果を期待できません。

睡眠時に成長ホルモンの分泌がピークになるゴールデンタイムは、午後10時から午前2時の間と言われています。なので、少しでも多く成長ホルモンを分泌させようと思うなら、午後10時までには布団に入るようにした方が良いですね。

しかし、午後10時までに毎日寝るというのは、仕事の都合などで難しい場合があるでしょう。その場合には、できるだけゴールデンタイムの間のどこかで、熟睡するように心がけましょう。

ちなみに私は、以前は午前0時頃に布団に入っていましたが、スロトレを始めてからは、午後10時から11時の間にできるだけ布団に入るようにしています。

食事はお腹がすいてから

成長ホルモンを分泌させる3つ目の方法は、食事は空腹を感じた時にとるということです。これは私も最近知ったことです。

米井嘉一先生の著書「早く老ける人、老けない人」の該当箇所を以下に引用します。

空腹のピークのときに胃の粘膜にグレリンという物質が出ます。それが脳下垂体に行って成長ホルモンの分泌を促すのです。グレリンは接触促進作用物質ですので、食事をすると出なくなり、それと同時に成長ホルモンの分泌もストップします。(76ページ)

つまり、常に満腹の状態を維持している人は、起きている間、成長ホルモンが分泌されないということですね。

また、空腹を感じると、延命遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子が働きだすということも最近の研究でわかってきたようです。南雲吉則先生の著書「『空腹』が人を健康にする」では以下のように解説されています。

アカゲザル、ラット、モルモットなど、あらゆる動物実験において、エサの量を40%カットしたときが一番延命効果が高く、なんと寿命が1.4~1.6倍も延びたのです。(中略)

さらに調べていった結果、この遺伝子は、空腹状態におかれたとき、人間の体内に存在している50兆個の細胞の中にある遺伝子をすべてスキャンして、壊れたり傷ついたりしている遺伝子を修復してくれる、ということが明らかになりました。(23~24ページ)

多くの人が、お腹がすくという事に対して、良いことだという意識はなかったのではないでしょうか?

毎日3食しっかり食べて、栄養を摂取することが建康にとって良いということが常識とされていましたが、それは間違っていたということです。

私は、様々なことについて、20世紀の常識は21世紀の非常識だと感じることがよくありますが、空腹に関することもそのひとつですね。

成長ホルモンを分泌させるということを目的とした場合、食事は、お腹がすくまで我慢するということが大切です。

言い換えると、お腹がすいた時が食事時ということです。毎日決まった時間に当たり前のようにご飯を3回食べるというのは、普通に考えるとおかしなことです。お腹がすいていないのであれば、1食パスしても構わないのではないでしょうか?

3食決まった時間にご飯を食べるのであれば、次の食事までに空腹を感じる量だけ食べれば十分です。寝起きに食欲がなければ、朝食を食べる必要はありません。水分を補給すれば十分です。私も朝食は食べません。

これは、私が勝手に言っているのではありません。前述の南雲先生は1日1食しか食べません。生姜の効能に詳しい石原結實先生や断食に詳しい甲田光男先生は、朝食を食べるべきではないとおっしゃっています。

デスクワーク中心の仕事をされている方は、3食は食べすぎです。朝食を抜いた方が、昼食前にお腹がグーとなって空腹を感じることができます。

その瞬間こそが、成長ホルモンが分泌され、サーチュイン遺伝子が働きだす時なのです。

アンチエイジングやダイエット、スキンケアといった美容を目的とする場合、より効果的に成長ホルモンを分泌するなら、スロトレ、ゴールデンタイムの睡眠、空腹を感じてからの食事を実行するのが良いですね。スロトレ以外は、すぐにでも実施できるので、ぜひ、試してください。

参考文献