筋トレの中断と再開は非効率。楽な負荷や回数でも継続するのが効果的。

最近、二の腕が太くなってきたことを実感しています。スロートレーニングを始めて3年以上経っていますから、さすがに筋力アップしていないとおかしいのですが。

スロトレの効果を実感するのに私は6ヶ月程度かかりました。すぐに筋力アップしたいとか、痩せたいと思っている方には6ヶ月は長い時間に思えるでしょう。でも、今から振り返ると、6ヶ月で自分自身で変化を感じれる状態になれたのは割と早かったと思います。

どんなことでも共通すると思うのですが、筋トレは自分のペースで続けることが大切です。

一度やめてしまうと再開する気になれない

筋トレは、スロトレのような負荷の少ないエクササイズでも、少なからず苦痛を伴うものです。特に今まで大した運動もしてこなかった人にとっては、1日5分のスロトレでも投げ出してしまいそうになります。

筋トレを始めてすぐの頃は、絶対痩せてやるとか、ムキムキになってやるという気持ちが強く、苦痛にも耐えれるのですが、1ヶ月もすると苦痛から逃れたいという気持ちの方が強くなり、やがて、自分が決めた頻度でトレーニングをしなくなり、遂には筋トレそのものをやめてしまいます。

すると、再び筋肉が緩みだし、脂肪も徐々につき始めます。そして、どこかの時点で、これでは駄目だと思って筋トレを再開しようと思うのですが、今度は、なかなか最初の一歩を踏み出せなくなっています。

プロのトレーナーの山本ケイイチさんは、著書の「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」で、細々と低空飛行でもいいから筋トレを続けることをすすめています。

やめたときは、一瞬安堵感がある。「もうあれほど苦しい思いをしなくていいのか」と思うとうれしくなる。でも日々、「太ってきたな」「毎日みんなやっているな」「あいつは効果出ているな」と思い直してまたやろうと思う。でも再開の一歩が踏み出せない。なかなか腰が上がらないのは、なまじトレーニングした時の記憶があるからだ。あの苦しさを乗り越えるだけの勇気が出ないのだ。(63ページ)

筋トレでは、このような中断したことによる精神的(メンタル)な反動がとても大きく、山本さんはこれをメンタルリバウンドと述べています。

続けている限りメンタルリバウンドは起こらない

メンタルリバウンドが起こるのは、筋トレの中断と再会を繰り返しているからです。何度も何度もメンタルリバウンドを経験していくうちにいずれは筋トレを永久にやめてしまうのではないでしょうか?

筋トレを続けるのもやめるのも、その人の自由ですが、トレーニングを始めた時の痩せたいとかムキムキになりたいといった願望は、おそらく叶えることはできないでしょう。痩せるだけなら、糖質制限を実施すれば叶えることができますが、筋肉質な肉体を求めるのであれば、筋肉を鍛える必要があります。

以前にも書いたことがありますが、フェンシングの太田選手は子供の頃からずっと練習を休まなかったそうです。オリンピックのメダリストだから、きっと毎日過酷な練習を続けていたのだと思うでしょうが、太田選手は気持ちが乗らない時は、短時間で練習を切り上げていたそうです。でも、練習をしないという日はなく、とにかく「継続は力なり」という言葉を信じて、フェンシングを続けていたとのこと。

筋トレもこれと同じだと思うんですよね。

今日は筋トレをする日と決めていたのに気持ちが乗らないからやらないというのでは、そのうちサボりがちになり、やがて筋トレをやめてしまうでしょう。そうならないためには、セット数や回数を減らしてでも、筋トレをやると決めた日は筋トレをすることです。たとえ、腕立て伏せ10回だけでもいいのでトレーニングを続けていれば、次第に筋トレが苦痛と感じにくくなります。

筋トレは、苦痛を伴うので継続すれば精神力が鍛えられます。精神力が強くなれば、筋トレをやめたいと思う機会も少なくなるでしょう。そういう状態に持っていければ、意識せずとも筋トレを続けられるようになるはずです。

私は3年以上毎日休まずスロトレを続けています。体がつらいと感じた時でも、セット数を減らして継続記録を伸ばしています。どんなに短時間でも少ないセット数でも、トレーニングしたことに変わりはありません。

そういう気持ちでスロトレをしているから、今でも休まず毎日トレーニングできているのだと思います。

参考文献