ダイエット目的の筋トレは食前が効果がありそう

筋トレは、筋力アップを目的として行う人が多いですが、ダイエットにも効果がある運動です。

筋トレに限らず、ウォーキングでもジョギングでも、何かしら運動をすれば体脂肪が減りますから、痩せたいと思うのであれば少しでも運動習慣があった方が有利です。ところで、ダイエット目的で筋トレをする場合、食前が効果的なのか食後が効果的なのか考えたことはありませんか?

筋グリコーゲンを消費する

以前に筋トレは食前か食後のどちらが有効かを考えたことがあったのですが、筋トレの専門家の方でも見解が分かれていて、どちらが良いのか結論を出せませんでした。

これは、筋力アップを目的としたした場合、食事は筋トレの前か後かどちらが良いのかという視点で考えてみた内容です。でも、ダイエット目的の筋トレであれば、食前に行う方が効果がありそうです。

その理由は、筋トレ後は筋肉に蓄えられたグリコーゲンが消費されているからです。

グリコーゲンは、ブドウ糖から作られるもので、筋肉に蓄えられたグリコーゲンは高強度の運動をする時にエネルギー利用されます。他にもグリコーゲンは肝臓にも蓄えられていて、こちらは血糖の維持に利用されます。人間が体内に貯蔵しているグリコーゲンは、肝臓に100グラムほど、筋肉に300グラムほどと言われてます。

消費したグリコーゲンは、食事から摂取した糖質、脂質、タンパク質によって補充されます。糖質(ブドウ糖)を摂取するとグリコーゲンが補充されることは、すぐに理解できるでしょう。グリコーゲンもブドウ糖から作られますからね。

脂質とタンパク質も、肝臓での糖新生によってブドウ糖に変換されますから、糖質を摂取しなくてもグリコーゲンの補充は可能です。

グリコーゲンが十分に満たされている状態で、糖質を摂取した場合、それは脂肪組織に蓄えられていきます。そう、ここに太る原因があると考えたわけです。

グリコーゲンが満たされた状態で食事すると脂肪がつきやすい

筋肉のグリコーゲンが満タンの状態で食事をすれば、単純に考えると、糖質は脂肪組織に蓄えられることになります。肝臓にグリコーゲンとして蓄えられたり、エネルギー利用されたりする分もありますから、全てが脂肪になるわけではありませんが、糖質の余剰が生じやすい状態であることは理解できると思います。

「太る」ことを「体に脂肪が蓄積すること」と捉えるなら、筋肉のグリコーゲンが満タンの状態で食事をするのは好ましくありません。少しでもグリコーゲンを消費してから食事をした方が、食べたものがグリコーゲンの補充に回るので、体脂肪がつきにくくなるはずです。

これが、ダイエット目的の筋トレは食前の方が効果的だと考える理由です。

朝食前のスロートレーニング

朝食前、昼食前、夕食前。

すべての食事の前に筋トレをするのが効果がありそうですが、そんなことはなかなかできません。また、筋トレ後は、2日程度は筋肉を休ませなければ筋力アップしないとされていますから、毎日同じ部位を鍛えるのは控えた方が良いです。

したがって、食前に筋トレをするにしても、高強度の筋トレは毎日できませんから、ダイエット目的なら負荷の軽い筋トレを毎日するのが良さそうです。

そこで、おすすめなのがスロートレーニングです。スロトレは負荷の軽い筋トレで、普段運動をしていない方や女性の方でも実践しやすい内容となっています。スロトレがどういったものかご存知ない方は、まず、下のページを読んでみてください。

ダイエット目的でスロトレをする場合、私は、朝食前が効果的だと考えます。

起床時は、筋肉にグリコーゲンが十分に補充されていますから、まずは、これを少しでも減らすためにスロトレをします。そして、朝食です。

筋肉に300グラムのグリコーゲンが蓄えられると言っても、運動で全てを使い切るなんてできません。スロトレでどの程度のグリコーゲンが消費されるのかわかりませんが、起床時よりも少なくなっていることは確かでしょう。

だからと言って、糖質が多い食品を朝食で食べていはいけません。そんなことをすると、スロトレで消費したグリコーゲン以上に糖質を摂取してしまい、脂肪がついてしまいます。朝食では、米やパンなど炭水化物(糖質)が多い食事は避けて、ゆで卵、ハム、ベーコンなど、タンパク質と脂質が豊富な食品を選びましょう。

もちろん、昼食でも夕食でも、糖質摂取量はできるだけ少なくすべきです。

通勤や買い物で脂肪をエネルギー利用

朝食前のスロトレがおすすめなのは、日中の軽い運動でも脂肪をエネルギー利用できる点です。

スロトレ後は、アドレナリン、ノルアドレナリン、成長ホルモンが分泌されて脂肪の分解が進みます。分解された脂肪はエネルギー利用しやすい状態となっているので、この時にきびきびと体を動かせば、脂肪の消費が進みます。

スロトレ後の成長ホルモンによる脂肪分解効果は約5時間続くとされていますから、朝食前のスロトレで昼食後までは脂肪を消費しやすい状態が持続します。通勤時にできるだけ歩く、主婦の方なら午前中に掃除や買い物をする、そういった工夫をすれば体脂肪を減らしやすくなります。

ちなみに私も朝食前にスロトレをしています。夕方にもスロトレをやっていますから、起きている時間帯は体脂肪を消費しやすい状態が長い時間続いていそうです。

まとめます。

  1. 食前のスロトレで筋グリコーゲンを減らしておく
  2. 食事では糖質を控える
  3. 食後は歩くなどの有酸素運動を少しでもして脂肪を消費する

とりあえず、食前に軽くスロトレをして食後に散歩する程度から始めてはいかがでしょうか?

朝食前がきついなら、夕食前のスロトレ、夕食後の散歩でも良いでしょう。