朝寝坊もストレス対策のうち

朝は早く起きるのが美徳とされがちですよね。日の出に起きて、せっせと働く生活が素晴らしいと言われます。確かに早く起きて仕事をすることは良いことに思えます。

でも、副腎疲労になっている人は、あまり早起きにこだわらない方が良さそうです。むしろ、朝寝坊をした方が副腎を休ませることができるみたいですよ。

早朝にコルチゾールの分泌が高まる

副腎は、ストレスに対処するコルチゾールというホルモンを分泌します。コルチゾールは午前6時から8時の間に分泌のピークを迎えるので、その時間帯に自然と目が覚めるようになっています。また、1日の活動に備えて、他のホルモン系統も連携して生産、分泌されます。

以前にも紹介した医師の本間良子先生の著書「しつこい疲れは副腎疲労が原因だった」を読むと、副腎疲労を起こしている人はコルチゾールの出具合が悪くなっているから、朝起きるのが辛くなっているそうです。

夜にあまり眠れなかった時には朝7時から9時までに再度睡眠を取ったり、30分くらい二度寝をすると体調が良くなるということですから、最近ストレスを感じている方は、あえて早起きをしないようにするのもありでしょう。

理由は、午前中のこの時間帯に眠ることによって副腎も休む機会があると、起床時にコルチゾール濃度を上昇させることができるからです。また、コルチゾールを大量に必要とするこの時間帯には、できるだけ動かず、寝ていたほうがうまくやり過ごせるということもあります。朝寝坊は副腎の回復を後押しするだけでなく、すっきりと目覚めさせ、その日一日を調子よく過ごす助けとなってくれます。(108ページ)

ということです。

仕事のストレスなどで、朝起きるのが苦痛に感じている方は起床時間を遅らせてみましょう。あと夜は11時までには寝た方が良いとも本間先生は述べていますね。

適当にやり過ごすことも時には必要

同書を読んでいると、副腎疲労になりやすいのは、「自分はこうあるべきだという考え方をしがち」な人だそうです。

だから、なんでもかんでも「こうあるべき」と思い込まないようにし、時には適当にやり過ごした方が良いのではないでしょうか。凝り固まった考え方がストレスの原因となっているような気がするんですよね。

先に述べた朝寝坊にしても、「それは良くない」と思った方がいるのではないでしょうか。その考え方がストレスとなり、副腎がそれに対処するために多くのコルチゾールを分泌し続け、やがて副腎疲労を起こすのでしょう。

あとプライドの高い人も、副腎疲労を起こしそうな感じですね。人の助けを借りずにやり遂げる、頼まれごとは断わらない、こういったこともストレスとなりコルチゾールを多く分泌することになりそうです。

自分ができないことは、できないと宣言し、一人で抱え込まないことです。これが状況を変え、自分を変えることにつながります。
何か頼まれても気が進まないときは、”ノー”と言えるようにしてみましょう。いやな状況には近づかない、ストレス源からは逃げる。
「頑張らない」勇気がいいのです。(135ページ)

2017年2月から月末の金曜日をプレミアムフライデーとし、午後3時までに仕事を切り上げるようにしようという取り組みが始まりました。月末の金曜日は、外食や買い物に時間を使って消費を拡大し景気を良くしようというもののようですが、これは副腎疲労の予防に役立つかもしれませんね。

ついでにプレミアムマンデーも作ってくれれば良いのですが。月曜日の朝はなかなかやる気が出てこないですから、第3月曜日くらいは出勤時間を2時間遅らせて午前11時から仕事開始にすれば、朝寝坊できて副腎を休ませられ心身のリフレッシュになりそうです。

会社の社長さんはプレミアムマンデーの導入を検討されてはどうでしょうか?

参考文献