理屈で言えば人工甘味料より砂糖の方が健康に悪い

糖質が含まれているものをたくさん食べると太るというのは、今では当たり前になっています。だから、食品メーカーも、太ることを嫌う現代人に向けて、低糖質食品を作るようになっていますね。

従来の味を変えずに低糖質食品を作る場合、砂糖に替えて人工甘味料を使うことがあります。健康のことを考えると、これは正しい選択と言えるのですが、最近、やたらと人工甘味料が健康に悪いといった話を耳にするようになっています。

砂糖の方がガンになるだろう

人工甘味料については、摂り過ぎるとガンになると言われていますが、以下のPRESIDENT Onlineの記事を読んだら、その言説に大した根拠がないことがわかります。

一方、砂糖については、理屈としては、ガンになる危険があると言えます。

砂糖を食べると血糖値が上がります。すると、すい臓は血糖値を下げるためにインスリンを分泌します。インスリンは、血糖を脂肪に変えて体に蓄積する効果があり、これにより血糖値が下がりますが、その代償として太っていきます。

このインスリン。血糖値を下げるために重要なホルモンなのですが、細胞を増殖させる作用も持っています。もちろん、ガン細胞だって増殖させてしまうので、インスリンの過度の分泌は健康に悪いと、理屈では考えられます。

これに対して、人工甘味料は血糖値を上げないので、インスリンが分泌されません。だから、人工甘味料は、ガン細胞が増殖するのを助けることはないので、砂糖より健康的と言えます。

砂糖より白米や小麦粉の方が危険

とはいえ、砂糖にしろ、人工甘味料にしろ、1日に摂取する量は大したことありません。

砂糖をふんだんに使ったお菓子を食べるとさすがに危険ですが、コーヒーや紅茶にスプーン1杯から2杯入れる程度なら、健康に与える影響なんて微々たるものです。

砂糖が安全か人工甘味料が安全かを比較するくらいなら、白米や小麦粉を食べる量を控えるべきです。

例えば、白米だと茶わん1杯食べただけで50グラム程度の糖質を摂取することになります。コーヒーや紅茶に砂糖を入れるのと比較すると10倍くらいは、1回の食事で糖質を摂取することになるのですから、人工甘味料と砂糖について議論をする前に白米を控えなさいという話ですよ。

小麦粉だって多くの糖質が含まれているので、揚げ物をたくさん食べれば、糖質摂取量も多くなります。天丼やかつ丼なんて、ガン細胞増殖メニューですよ。ラーメンライスや半チャンセットだって、1回の食事で100グラム以上の糖質を摂取することになるでしょうから、こちらも危険な食べ物と言えます。

人工甘味料と砂糖のどちらが健康に悪いのかを議論するより、先に白米や小麦粉を控えるべきですね。