先日、「ザ!世界仰天ニュース」というテレビ番組を見ていたらペットボトル症候群が紹介されていました。
再現VTRで、男性が夏にあるものばかりを食べ続けていたら体調が悪くなり、医師に診察してもらったら血糖値がとんでもなく高くなっていました。この部分だけ見て、「ペットボトル症候群だな」とわかった私。糖質制限を長く続けていると、糖質を摂り過ぎて起こる不調についてすぐにわかるようになるんですね。
夏にスポーツドリンクや清涼飲料水を飲むのはやめよう
夏はたくさん汗をかくので、他の季節より水分補給量が増えます。汗と一緒にミネラルも失われますから、水分補給と同時に栄養補給もできる飲み物を選びたくなりますが、それが体調不良を起こす原因となります。
水分と栄養の両方を一度に補給できる飲み物で思いつくのがスポーツドリンクです。人間の体液に近い塩分濃度だとか、ビタミンを配合とか、いろいろ書いてあって体に良さそうに思えますが、スポーツドリンクを飲んでいると糖質摂取量が多くなりすぎ、ペットボトル症候群を起こす危険があります。
ペットボトル症候群は、糖質を短期間にたくさん摂りすぎた結果、すい臓が疲れインスリン分泌が減り、血糖値が下がらなくなるものです。しかも、インスリン分泌が減ると、ホルモン感受性リパーゼの働きを抑制できなくなり、中性脂肪の分解が進んでケトン体が合成されます。通常は、高血糖と高ケトンが同時に起こることはないのですが、インスリン分泌が減ると高血糖と高ケトンが同時に起こり、体液が酸性に傾くケトアシドーシスになります。
ケトアシドーシスになると体がだるくなるので、夏バテや熱中症を疑うんでしょうね。それで、またスポーツドリンクを飲んで水分補給すれば良くなるだろうと考え糖質を過剰に摂取し症状を悪化させるのでしょう。
ミカンの缶詰を食べすぎていた
番組で紹介された男性は、毎日ミカンの缶詰ばかりを食べていたそうです。ミカンの缶詰に使われるシロップには糖質がたくさん含まれており、それが、ペットボトル症候群へとつながったそうです。
糖分摂取で脳の働きが良くなるなんていうのは迷信です。むしろ、糖分の摂り過ぎは、すい臓に負担をかけるだけで、美味しいという以外のメリットはありません。夏バテを予防するなら、糖質は摂取せず、脂質とタンパク質中心の食事に切り替えましょう。塩分補給なんて塩をなめておけば良いのですから、スポーツドリンクを飲む必要はありません。チーズでも食べておけば良いんですよ。