スロートレーニングのメニューには、背筋と肩の筋肉を同時に鍛えることができるアームレッグクロスレイズがあります。
アームレッグクロスレイズは、四つん這いの状態で、右腕と左足をまっすぐに伸ばし、ゆっくりと上下に動かすエクササイズです。この時、まっすぐに伸ばした手先は、手の甲が上を向く状態にするのが一般的です。私も手の甲を上にして行っていますし、スロトレ完全版でも、そのように解説されており付属のDVDも手の甲を上にしてアームレッグクロスレイズを行っている動画が収録されています。
手の平を上にしてみる
最近、あるテレビ番組を見ていると、手の平を上に向けて腕をまっすぐに伸ばし、その状態のまま両腕を下から耳の辺りまで上げる体操が紹介されていました。正確には、タオルを逆手に持ったまま両腕を耳まで上げるといった体操です。
動作自体はそれほど難しいことはありません。両腕を伸ばして上下に動かせばいいだけですからね。でも、この体操をやってみるとわかるのですが、手の平を上に向けた状態、すなわち、逆手にしてまっすぐに腕を伸ばした状態で耳まで腕を上げようとすると、途中で腕が上がりにくくなります。
私は、耳まで腕を上げることができましたが、順手の場合と比較すると肩の筋肉が上がりにくい感じがしました。また、順手の時よりも肩が疲れやすかったですね。番組出演者の中には、腕を耳まで上げるのにまるで重たいバーベルを持ち上げているかのような苦悶の表情を浮かべている方もいました。
なぜ、順手よりも逆手の方が腕を上げにくいかについては、普段、ほとんどの人が逆手で腕を上げる習慣がないので、逆手の時に使う筋肉が発達していないからだということです。
なるほど。それなら、アームレッグクロスレイズの時に手の平を上にすれば、今まで使っていなかった肩の筋肉を鍛えられるに違いない、そう思って試しに逆手でアームレッグクロスレイズをやってみました。
いつもより肩が上がらない
アームレッグクロスレイズを始めてすぐに違いがわかりました。
明らかに順手の時より逆手の時の方が、腕が上がりにくいです。順手なら、床と並行になるところまで腕を上げたくらいでは肩の筋肉がほとんど刺激されません。もうちょっと腕を上げて、背中が少し反るくらいになると肩の筋肉が疲労してきます。
ところが、逆手のアームレッグクロスレイズだと、床と平行になるところまで腕を上げただけでも肩の筋肉が刺激されます。それも、順手とは少し違う部分の筋肉が刺激を受けているようです。さらに逆手だと、床と平行になるところまで上げるのが精いっぱいで、それよりも上げようとすると無意識に肘が曲がってしまいます。
1セット10回行った後は、今までにない肩の疲れを感じました。
また、逆手でアームレッグクロスレイズを行うと脇腹の筋肉がよく伸びます。突っ張るくらいに脇腹が伸びるので少々変な痛みがありますが、ストレッチの効果も期待できそうです。
一般的なアームレッグクロスレイズに飽きてきた方は、手の平を上にした状態で試してみてください。今までとは違った刺激があって新鮮ですよ。