食事の理想的な時間帯はいつなのかといった情報をたまに目にすることがあります。
朝にしっかり食べて、夜は控えめにするのが良いというのが一般的な知識ではないでしょうか。そして、睡眠前に食べると太るから、睡眠の何時間前までには食事を終えた方が良いということも聞いたことがあると思います。
これって本当なんでしょうか。当たり前すぎて疑問に思わない人が多いと思いますが、よくよく考えてみると怪しいなと思うんですよね。
睡眠も食事も副交感神経の役割
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、交感神経は運動時など活動的なときに働き、副交感神経は体がリラックスしている時に働きます。副交感神経が優位になる生活習慣を身につけましょうなんてことも聞いたことがあるのではないでしょうか。
副交感神経の働きが優位になる典型例は睡眠です。睡眠前には副交感神経が優位になるように心身をリラックスさせるのが、良い眠りのために必要だそうですから、夜遅くに激しい運動をするのは良くないのでしょうね。
睡眠以外で副交感神経が優位になる場面は食事です。副交感神経は食物の消化にも関わっていますから、食事中は副交感神経が優位になるわけです。
それなら、良い睡眠のために副交感神経を優位にしたいのなら、睡眠前に食事をした方が良いと思いませんか?
そして、朝起きて食事をするのは副交感神経を優位にしてしまうので、これから仕事に行こうとする人には好ましくないと思いませんか?
朝は少なめ、夜はがっつり。これが良い睡眠のために望ましい食事スタイルだと思うのですが。
カロリーで太るかどうかが決まるのなら食事する時間は関係ないよね
人が太ったり痩せたりするのは、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れるからだというのが一般常識です。
そうすると、いつ食べようが、その日の摂取カロリーと消費カロリーが同じなら太ることも痩せることもないですよね。だったら、寝る前に食事をしてもしなくても、体型に影響はないはずです。寝る前に食べると太るというのは、怪しい理屈ですよ。
私は、朝は食欲がないので、スライスチーズ1枚とハム1パックしか食べません。逆に夜は食欲があるので1日の中で最も多く食べています。自律神経の働きを考慮したら、これが普通だろうと思うんですけどね。昼に向かって副交感神経の働きが弱まって行くのですから、たくさん食べるのはおかしいし、副交感神経の働きが活発になる夜にたくさん食べるのは望ましいことのはずです。
睡眠前に食事をするのはダメという言説は無視して良いでしょう。ただ、糖質を食べてから寝ると虫歯になりますから、夜は糖質制限食にすべきですけどね。