私は歯を磨く時、歯磨き粉を使いません。
以前は使っていましたが、もう4年ほどは使ってませんね。歯磨き粉を使わなかったら虫歯になるとか、歯周病になるとか、口臭がきつくなるとか、そういった不安があるでしょう。でも、不思議なことに虫歯にも歯周病にもならないし、口臭に関しては、むしろ歯磨き粉を使わなくなってからの方が気にならなくなりました。
朝起きた時に口の中がネバネバしない
歯磨き粉を使わないようにして、しばらく経ってから、朝目覚めた時に口の中がネバネバしていないことに気づきました。
以前は、寝る前に歯磨き粉を使って歯磨きをしても、朝になると口がネバネバして口臭も気になっていました。でも、歯磨き粉をやめたら、口の中はネバネバしないし、口臭も軽減しました。
なんてことはない、起床時の口の中の不快感は歯磨き粉が原因だったんですね。
こういうことを述べると、歯磨きの仕方が悪いと言われそうですが、おそらく、他の人よりも私は丁寧に歯の手入れをしている方だと思います。歯磨きの回数は1日に3回です。特に夜の歯磨きは10分ほどしていますし、デンタルフロスも使っています。
デンタルフロスを知らない方に簡単に説明すると、歯と歯の間を掃除する糸のことです。40メートルの長さのデンタルフロスが約500円でドラッグストアで売られています。1回分が40cmなので、1個のデンタルフロスで100回分です。
歯ブラシだけだと50%しか歯の手入れをできないけども、デンタルフロスを使えば90%まで高められると歯医者さんはおっしゃっています。虫歯や歯周病の予防のためには、デンタルフロスを使うことをおすすめします。
これだけ丁寧に就寝前に歯を手入れしていても、歯磨き粉を使っていた時には、朝の起床時に口の中がネバネバとして臭かったのですから、原因は歯磨き粉しか考えられません。
歯磨き粉が口内環境を悪化させる
冷静に考えれば、口の中に洗剤を入れることが異常な行為なんですよね。歯磨き粉を使って、丁寧に磨けば磨くほど口の中の細菌たちが死んでいくでしょう。虫歯菌や歯周病菌が死んでくれるのはありがたいことですが、口内環境を整えてくれる細菌まで殺してしまっては逆効果です。
目には見えなくとも、口の中の細菌たちは人間にとって都合よく働いてくれているのですから、歯磨き粉で彼らをやっつける行為は、何の得にもならないでしょうね。
最近の歯磨き粉には、フッ素が入っていて虫歯になりにくい歯にしてくれます。歯の表面のエナメル質は、ハイドロキシアパタイトでできています。ハイドロキシアパタイトは、虫歯菌が出す酸に弱いのですが、フッ素が取り込まれるとフルオロアパタイトに変化して酸に強くなります。
だから、フッ素入りの歯磨き粉を使って歯磨きをし、その後、歯磨き粉を口の中に残すために軽くすすぐようにしましょうと指導している歯科医の方もいます。
でも、洗剤を口の中に残すことは、虫歯になりにくい歯を作ることよりも、健康面でデメリットがあるような気がします。
そんなことをするより、歯磨き粉の使用を中止して節約できたお金で歯医者さんに行った方が良いですよ。私は、半年に1回歯科医に行ってます。歯石を取ってもらうためです。保険適用で2,600円ほどです。歯磨き粉が1本200円程度ですから、1ヶ月1本ペースで消費すれば年間2,400円の出費です。
その歯磨き粉代を歯医者に通う費用に充てた方が有意義です。歯の着色汚れもきれいにしてもらえますからね。
歯科医に予約する時は、歯石を取って欲しいと言うと良いでしょう。
虫歯の原因は糖質だけ
そもそも、虫歯の原因となるのは三大栄養素のうち炭水化物（糖質）だけです。
砂糖などの甘いものが虫歯になることは誰もが知っていますが、米や小麦などデンプンが多く含まれている食品も虫歯の原因になります。だから、普段から甘い物だけでなく、米、小麦、イモなどデンプンが多く含まれている食べ物も控えるべきです。理想は、一切口にしないことです。
歯科医の花田信弘先生の著書「白米が健康寿命を縮める」でも以下のように述べられています。
エナメル質の虫歯には、砂糖の存在が欠かせないのですが、歯の根面の虫歯は、多糖類（デンプン）と常在菌の組み合わせだけでも十分発生します。
つまり、小児特有の虫歯は、アメなどのお菓子や甘いジュースなどが主因となり、主にエナメル質で発症します。しかし、成人に起こりがちな虫歯は、デンプンなどの多糖類が主因となり、主に歯根部分の象牙質で発症するのです。（93ページ）
とりあえず、歯を大事にしたいのなら、炭水化物を毎食毎食、口にするのはやめた方が良いでしょうね。
最近では、歯医者さんは、小さな虫歯は治療せず観察するようにしていることが多いです。私は、奥歯に小さい虫歯が2本あるのですが、いつも行く歯医者さんで「歯磨きしていたら悪化しないから」と言われたので、治療せずそのままにしています。もう7年以上前の話ですが、まったく虫歯は進行していません。
歯科医の業界は、その他の医療業界よりも新しいことを採用していってる気がします。昔は、虫歯は早期発見早期治療が正しいとされていましたが、今では、早期発見長期観察に変わってきています。予防にも力を入れてきていますから、患者の側にしたら、とても通いやすくなっていますね。
朝起きた時の口臭が気になる方は、まず歯磨き粉の使用を中止してみてください。
なお、歯間や歯と歯茎の境目をうまく歯磨きできないという方は、以下の記事もご参考に。