腹筋を効果的に鍛えるためには背筋の強化が重要

腹筋を引き締めるためには、腹筋を鍛えなければなりません。当たり前ですね。

でも、腹筋だけを鍛えていても、なかなかお腹が引き締まってきませんし、腹筋に縦筋や横筋も現れてきません。やはり、食事制限をしてお腹の周りについた贅肉を減らさないと、すっきりとしたお腹にはなりませんね。

そして、腹筋を鍛える際に忘れてはならないのが背筋の強化です。

筋肉は表と裏を鍛えるのが基本

体のどの筋肉にも言えることですが、ある筋肉を鍛えようとする場合、その筋肉の反対側にある筋肉も同時に鍛えなければなりません。

例えば、二の腕の筋肉を鍛えるのであれば、腕の内側と外側の筋肉を鍛える必要があります。肘を曲げた時には二の腕の内側の筋肉が収縮します。また、肘を伸ばした時には二の腕の外側の筋肉が使われます。肘の曲げ伸ばしをスムーズに行うためには、二の腕の内側と外側の筋肉が同じように鍛えられてなければいけません。

このように互いに対立する動作をする筋肉のことを拮抗筋といいます。

腹筋と背筋の関係も二の腕と同じで、お腹を丸める動作には腹筋が使われ、背中を伸ばす動作には背筋が使われます。だから、腹筋を鍛える時には、お腹を丸める動作の時に腹筋が使われ、背中を伸ばす動作の時に背筋が使われますから、背筋の強化も同時に行わなければならないのです。

背筋を鍛えると基礎代謝量が上がる

お腹を引き締めるためには、お腹の周りについた贅肉をエネルギー利用して消費しなければなりません。また、さらに贅肉がつかないようにするためには、食事から得た脂質などのエネルギー源をすみやかに消費する必要があります。

人間の体の中でも背筋は比較的大きな筋肉です。筋肉はエネルギーを消費しやすいので、筋肉量が増えれば贅肉をエネルギー利用しやすくなります。同じ筋トレ時間でも、背筋のような大きな筋肉は、手首のような小さな筋肉よりも効果的に鍛えられます。だから、短いトレーニング時間であっても、背筋を鍛えるメニューはより広い範囲で筋肉を鍛えることが可能です。

また、下腹部の筋肉に対応する反対側の筋肉はお尻ですから、背筋を鍛える時は背中だけでなく臀部も鍛えるメニューを行いましょう。

体幹を鍛えると全身が動きやすくなる

お腹、背中、お尻は、人間の体の中でも重要な役割を果たす場所に位置しています。体の中心から全身を支えるこれらの部位は、体幹とかコアと呼ばれています。

その名のとおり、コアは体の幹となる筋肉ですから、全身を正しく使えるようにするためには体幹の強化が大切です。そして、正しい動作を行えるようになると、腹筋はどのような動作の時でも使われるようになりますから、日常生活の様々な場面で体を動かすだけで腹筋を鍛えられます。

以上の内容は、パーソナルトレーナーの吉田輝幸さんの著書「腹筋を割る技術」で紹介されていた内容です。

腹筋を引き締めたり、割ったりするためには、ひたすら腹筋を鍛えれば良いわけではありません。背筋もセットで鍛えなければ、なかなかお腹周りがスッキリとしてこないでしょう。

ドローインをしながら歩いてみる

腹筋、主に腹横筋を鍛えるメニューにドローインがあります。スロトレ完全版でも紹介されているメニューです。

やり方は簡単で背中を伸ばした状態でお腹をへこませるだけです。お腹をへこませた状態を5秒間維持したら元に戻し、また5秒間へこませます。これを5回ほど繰り返すというのが、スロトレ完全版で紹介されているドローインの方法です。慣れてきたら、へこませる時間を長くしたり、回数を増やしていけば良いでしょう。

私がドローインをやっていて効果があるなと感じるのは、歩いている時です。

やってみるとわかるのですが、歩きながらお腹をへこませると、前かがみになってしまいます。これは、背筋の力が弱いというこです。今、自分の背筋が弱いかどうかを確かめたいのであれば、ドローインしながら歩いてみてください。簡単そうに思えますが、お腹をへこませながら背中を伸ばして歩くのは、意外としんどいですよ。

背筋を鍛えるスロトレメニューも紹介しておきましょう。

背筋の中心を鍛えるメニューはバックエクステンションです。肩にある僧帽筋、背中の中心の脊柱起立筋、お尻の大臀筋、太ももの裏側のハムストリングスと、背中側にある多くの筋肉を一度に鍛えられるのがアームレッグクロスレイズです。

どちらのメニューも、スロトレ完全版の基本5メニューに含まれていますから、この5メニューを続ければ、自然と背筋が強化され、お腹も引き締まっていくはずです。

なお、腹筋の強化とお腹の引き締めに関しては以下の記事も参考にしてください。

参考文献