正月太りを感じたら糖質制限ダイエットの始め時

お正月は、いかが過ごされたでしょうか?

おせち料理をたくさん食べ、お酒もいっぱい飲んで、太ってしまったという方もいるんじゃないですか?

おせちを食べたら太るのは、当たり前と言えば当たり前。糖質ばかりの料理ですから、食べれば食べるほど、中性脂肪に変わってお腹周りのぜい肉となり、顔をパンパンにむくませます。

さすがにおせち料理を食べ過ぎて太ってしまったと自覚している方は、今が始め時ですよ。

「なんの?」って糖質制限ダイエットに決まってるじゃないですか。

糖質が中性脂肪に変わることは今や常識

そもそも、なぜ糖質が中性脂肪に変わるのか、ここを理解していないと糖質制限ダイエットなんてやっても体脂肪は減らないと誤解したまま太り続けることになります。

米やパンなどに含まれる糖質(デンプン)は、ブドウ糖(グルコース)の集合体です。小腸から吸収される際、ブドウ糖の集合体はバラバラにされて、個別に体内に入っていきます。

体内に入ったブドウ糖は、血管の中に入って血液中のブドウ糖濃度を上昇させます。この時、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて、筋肉や脂肪組織に運ばれます。

ブドウ糖が細胞に入ると、解糖系というところでピルビン酸に加工されます。このピルビン酸は、体内で酸素が十分にある状況だとミトコンドリアに運ばれ、アセチルCoA(コーエー)となってオキサロ酢酸とくっつきクエン酸になります。そして、様々な反応を経てエネルギーが取り出されます。

だから、糖質は、エネルギーの源なのですが、エネルギー需要を超えてピルビン酸が加工されミトコンドリアに運ばれると、エネルギー産生には向かわず、アセチルCoAから脂肪酸合成の流れに移行します。これが、糖質を食べると中性脂肪が増える理由なんですね。

特に糖質の中でも、果物に多く含まれる果糖はブドウ糖よりも中性脂肪に変わりやすいので、コタツに入ってみかんを食べてばかりいると、おせち料理以上に太ってしまいます。みかんに関わらず、果物がヘルシーというのはただの思い込みですよ。

糖質を食べなければ中性脂肪は分解され続ける

先ほど糖質がエネルギーの源と述べましたが、哺乳類の身体は、糖質以外に脂肪酸からもエネルギーを生み出せます。だから、糖質制限をしても脂肪酸さえあればエネルギー不足にはなりません。

ただし、赤血球のようにブドウ糖しかエネルギー利用できない細胞もありますから、脂肪酸だけでは哺乳類の身体は動きません。とは言え、哺乳類には、自前でブドウ糖を作り出す糖新生という機能が備わっているので、わざわざ糖質を食べる必要はありません。

さて、脂肪酸をエネルギー利用する方法ですが、これはまず内臓やお腹周りに蓄えた中性脂肪を分解して、グリセロールと脂肪酸にすることから始まります。中性脂肪を分解するためには、ホルモン感受性リパーゼが働かなければなりません。ところが、糖質を摂取して血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が上がると分泌されるインスリンは、ホルモン感受性リパーゼの働きを抑制します。

糖質を食べると、ブドウ糖や果糖が中性脂肪に変わるだけでなく、これまで蓄えてきた内臓脂肪やお腹周りのぜい肉も減らなくなるので、ダブルパンチで太りやすくなるということですね。

お正月にコタツに入っておせち料理やみかんを食べていたら太ったのは、単なる運動不足だと思ってはいけません。その食事こそが、中世脂肪を増やしているのです。

では、中性脂肪を効率的にエネルギー利用するには、どうすれば良いのでしょうか?

その答えこそが、糖質制限です。

糖質が中性脂肪に変わるんですよね?

インスリンが中性脂肪の分解を抑制するんですよね?

だったら、糖質を食べなければ、無駄にインスリンも分泌されませんから、中性脂肪が体に蓄積していくことはないと気付きますよね?

今からでも遅くありません。

糖質制限を始めましょう。

まずは、3食のうち1食だけ、米もパンも麺類も食べないようにするところから始めると良いでしょう。ただし、食べる量を減らしてはいけません。そんなことをすると、栄養不足に陥ってしまいます。

なかなか体脂肪率が下がって来ないなと感じた時には、3食のうち2食を糖質制限食、それでもだめなら3食全て糖質制限食にすれば、さすがに見た目に変化が現れますよ。

ちなみに私は、糖質制限を始めて間もない頃から、3食全て糖質制限食にしました。ちょっとだけ糖質を減らしても、変化に気づきませんでしたからね。

とりあえず、無理なく継続できる範囲から糖質制限に取り組んでいけば良いですよ。

正月太りが気になった時こそ、糖質制限ダイエットの始め時です。