ダイエット目的で糖質制限を始める方が増えているようですね。
一昔前までだと、カロリーコントロールがダイエットでは重要と言われていましたが、今は糖質摂取量を減らすことがダイエット成功のカギと言われるようになっています。
だから、「糖質制限をして痩せるんだ」と一念発起するわけですが、でも、どうやって糖質制限をしたら良いのかわからないという方が結構いらっしゃると思います。
そこで、糖質制限初心者の方は、まず、米とパンを食事から抜くことをおすすめします。
米やパンの量を減らしても効果がわかりにくい
糖質制限は、炭水化物(糖質)をできるだけ食べないようにすることです。
糖質制限初心者の方は、「まず、米を茶碗の半分にしよう」とか、「食パンを半分に切ろう」とかして糖質摂取量を減らそうとします。私も、糖質制限を始めたばかりの時は、米の量を減らしました。
しかし、この方法だと、糖質制限の効果があるのかどうか、はっきりとしにくいです。
朝、昼、晩の3食、毎回、それなりに糖質を摂取しているわけですから、効果がわかりにくいのは当たり前と言えば当たり前です。
それよりも、朝食や昼食だけ米やパンを食べないといったように1日3回の食事の中で糖質をほとんど摂らないといった選択をする方が効果を実感しやすいです。
インスリンの追加分泌を避ける
毎食、ちょっとずつ糖質を減らす方法だと効果を実感しにくいのは、インスリンの追加分泌を抑えられないからです。
常にすい臓はインスリンを少量分泌していますが、糖質を摂取した場合には大量のインスリンを一気に分泌します。これが追加分泌です。
インスリンが分泌されると、糖質は中性脂肪に変えられて脂肪組織に蓄えられます。だから、糖質摂取は太る原因なんですね。さらにインスリンがたくさん分泌されている間は、ホルモン感受性リパーゼの働きが抑えられて中性脂肪の分解もストップします。
どんなにカロリーを制限しても、3食しっかり糖質を摂取していれば、インスリンの追加分泌が起こるので、糖質が中性脂肪に変わり、これまで蓄えてきた中性脂肪も分解されにくくなります。そうすると、体重は減っているのにお腹がポッコリ出ている体型になってしまいます。
1食の糖質量を中途半端に減らしても、インスリンの追加分泌が起こります。だから、インスリンの追加分泌による中性脂肪の蓄積を抑えるためには、1食当たりの糖質摂取量を極めて少なくした方が良いです。
糖質摂取量は1食20グラム未満を目標に
京都高尾病院の江部康二先生は、1食の糖質摂取量を20グラム未満に抑えることを推奨しています。釜池豊秋先生は、糖質摂取量を限りなくゼロにするようにと述べています。
現実問題として、糖質ゼロは極めて難しいです。
でも、1食20グラム未満であれば実践可能です。それが、食事から米やパンを抜く方法です。たったこれだけで、1食20グラム未満の糖質摂取量に抑えることができます。他にも、根菜や果物を食べないようにすることも大事ですが、本丸は、やはり、米とパンです。これらを食べなければ、インスリンが大量に分泌されることを防げます。麺類もダメですよ。
米を茶碗半分にする、食パンを半分に切るといった方法では、1食当たり50グラムは糖質を摂取してしまいます。これだけの量の糖質を摂取すれば、インスリンもたくさん分泌されますから、なかなか体脂肪が減ってきません。
糖質制限ダイエットで大事なのは、インスリンの追加分泌を避けることです。3食のうち1食でも糖質摂取量を20グラム未満に抑えられれば、糖質制限ダイエットの効果を実感しやすくなるはずです。
慣れてくれば、2食、米とパンを抜けば良いです。さらに慣れれば、3食すべて米、パンなしにすれば、ダイエット効果も高くなります。
私は、糖質制限を始めて1週間もしたら、米やパンを一切食べないようになりました。
そうすると、体脂肪率は一気に低下しましたし、お腹周りもすっきりしてきました。だから、体脂肪を減らすなら糖質制限が効果的だと実感できました。中途半端に米やパンの量を減らすだけでは、糖質制限の効果を実感できなかったでしょう。
これから糖質制限ダイエットを始めようと思っている方は、まずは1食だけでも米とパンを食べないことからチャレンジしてください。いきなり、3食、米もパンもなしの方がおすすめですが、辛くなって続かないのなら意味がありません。
あと、糖質を減らしても、食事量を減らさないことが大切です。米やパンを抜いたら、その分だけ、卵、魚、肉を足すようにしましょう。