大阪府の緊急事態宣言が解除されて、そろそろ2週間が経とうとしています。
このところ新規陽性者数が、じわじわと増えており、感染が再拡大するのではないかと言われています。でも、最近の陽性者の増加は作為的なものに見えるので、大丈夫でしょう。
飲食店で久しぶりに陽性者が出た
1月13日から3月12日までの陽性者の増加数を確認していきましょう。なお、データは、大阪府の「新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について」のページから取得しています。
1月上旬から、これまで飲食店で新規陽性者が全く出ていなかったのですが、とうとう8人発生しました。3月1日に感染経路不明となっていた人が飲食店で感染したと判明し、濃厚接触者の中にも同じ飲食店で感染したと思われる人が見つかったようです。
これを見て、やっぱり緊急事態宣言の解除は感染を拡大させると思う人がいるかもしれませんが、医療機関では1ヶ所で100人以上の陽性者が出ているところもありますから、飲食店での新規陽性者の発生は、全体に大きな影響を与えているとは考えられません。
他にも、以前に感染経路不明やその濃厚接触者等として計上されていた人が、感染経路が特定され、医療機関や施設など、他の分類に移動されています。そういうものを修正して上の表を作ってはいますが、全ての修正を反映できていない可能性があります。ただ、それほど大きな変動はないので、全体の傾向には影響がないはずです。
なお、3月5日に1人の重複計上が見つかったので修正されています。
1月13日から3月12日までの年代別の陽性者の増加も見ておきましょう。
新規陽性者数が増えにくくなっているため、全体の傾向は変わらない感じですね。
1月13日から3月12日までの新規陽性者の推移です。
3月8日に50人未満となりましたが、その後、増加傾向にあります。これを見て感染再拡大の懸念が出てきています。でも、新規陽性者の増加は、検査数が異常に増えていることが理由です。新型コロナウィルスに感染していないのに間違って陽性と出た人が増えたと考えられます。
下は、1月13日から3月12日までの検査数の推移です。
3月に入ってから異常に検査数が増加しているのが一目でわかります。
1月13日から2月28日までの緊急事態宣言が出ている間は、1日平均で5,596件の検査数でした。それが、3月に入ってからは1日平均で6,985件と約1,400件も増加しています。
しかし、3月12日の陽性率は1.1%、直近1週間の平均でも陽性率は1.1%と低い水準を保っています。検査にはPCR検査と抗原検査があり、全体の検査数の77.8%がPCR検査です。PCR検査は、新型コロナウィルスに感染していなくても1%の確率で陽性と出ます。
1日平均で1,400件の検査数の増加ですから、そのうちPCR検査の増加数はざっくり計算して1,089件です。そのうちの1%がまちがって陽性と出るので、1日平均で約11人がまちがって陽性と出た計算になります。
そう考えると、直近の陽性者の増加は検査数の増加でまちがって陽性と出た人が増えたと考えられます。
なお、3月上旬から大阪では毎日300個のPCR検査キットを府民に配布し、感染再拡大の兆候を早期に発見しようとしています。でも、このようなことをすると、毎日3人はまちがって陽性と出てしまい、感染が拡大しているのではないかと、社会を混乱させかねません。無作為にPCR検査キットを配布するのはやめるべきですね。
経路別も年代別も陽性者の推移に大きな変化なし
下は、1月13日から3月12日までの経路別陽性者の推移です。
2月中旬以降、大きな変化はないですね。
年代別の陽性者の推移も見ておきましょう。
こちらも2月中旬以降、大きな変化はないように見えます。
ただ、60代以上の新規陽性者数が、30~50代の新規陽性者数に近づいてきています。どこかで逆転するかもしれませんね。
1月13日から3月12日までの年代別陽性者の累計です。
こちらも大きな変化はありませんね。
最後に大阪府のコロナ感染での死亡者の内訳を示します。
1月13日から3月12日までで460人が亡くなっています。そのうち、40代は3人、50代は7人、60代は25人です。全体の92.4%が70歳以上で、これまでと大きな変化はありません。
新型コロナウィルスの感染拡大は、もう収まっているでしょう。早く関東の緊急事態宣言も解除すべきですね。