大阪府の新型コロナウィルス感染状況(21/01/13-21/05/21)。施設での死亡者数は少ない。

大阪府の緊急事態宣言が延長になりそうです。陽性者数は順調に減っているのですが、重症者数がなかなか減ってこないので、延長せざるを得ないようです。

人の動きと感染拡大との間に相関関係が大して見られないので、緊急事態宣言に感染拡大をそれほど抑える効果はないと思うのですが。

さて、これまで大阪府では、施設での陽性者数が多かったことから、死者数も施設で多いのではないかと思っていたのですが、どうもそうではないようです。とりあえず、いつものように大阪府の感染状況を見ていきましょう。

新規陽性者数の増加の内訳

1月13日から5月21日までの陽性者の増加数を確認していきましょう。なお、データは、大阪府の「新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について」のページから取得しています。

まずは、経路別の陽性者数の増加表です。

大阪府コロナウィルス陽性者増加表(経路別)

第4波クラスター関連の3人は、大阪府の集計の都合で、このような記載になっているだけです。本来は、感染経路不明とか施設とかの項目に集計されているはずですが、このような記載の陽性者が3人計上されています。

こちらは、年代別の陽性者の増加表です。

大阪府コロナウィルス陽性者増加表(年代別)

1万人を超えているのは20代だけですが、最近は30代から50代の発生数と大差がなくなってきています。

陽性者数の推移

1月13日から5月21日までの新規陽性者数の推移です。

1/13~5/21までの陽性者の推移

ここ1週間の間、毎日の新規陽性者数は横ばいに近い状況ですが、4月の1,000人以上の時と比較すると、かなり減っています。

こちらは、検査数の推移です。

1/13~5/22までの検査数の推移

検査数も、この1週間で1万5千件以下になっています。陽性者数の減少は、検査数の減少のように思えますが、陽性率も低下しているので、全体的にコロナウィルスの勢いが弱くなっているように見えます。

で、こちらが1週間平均の陽性率の推移です。

1/13~5/22までの陽性率の推移

5月21日に1週間平均の陽性率が4%まで下がっています。5月21日だけで見た陽性率も3.0%と低くなっています。この様子だと、ここから再び感染が拡大することはなさそうです。

経路別の陽性者数の推移です。

1/13~5/22までの経路別陽性者の推移

感染経路不明も感染経路不明者の濃厚接触者等も順調に減少し、市中感染が収まってきているのがわかります。

上のグラフから、医療機関、施設、「他」を抜き出したのが下のグラフです。

1/13~5/22までの経路別陽性者の推移(医療機関、施設、他)

職場や学校などが含まれている「他」では、このところ0人の日も見られるようになり、ここからも市中感染が収まりつつあることがわかります。

一方で、医療機関と施設は、まだ陽性者数が多い状況が続いています。以前に感染経路不明や感染経路不明者の濃厚接触者等に計上されていた人数が、後日、医療機関や施設での集団感染であったことが判明する場合が多いです。集団感染を防止するためには、医療機関と施設での対策が必要なのですが、なかなか、これらで陽性者数が減らないのは、感染予防が難しいのでしょうね。

年代別の新規陽性者数の推移も見ておきましょう。

1/13~5/22までの年代別陽性者の推移

すべての年代で、減少傾向にあります。世代間での感染傾向に大きな差がないように見えますね。

年代別の陽性者の累計です。

1/13~5/22までの年代別陽性者の累計

こちらも、全体的な傾向に変化は見られません。

重症者の状況

1月13日から5月21日までの重症者残留数の推移です。

1/13~5/22までの重症者残留数の推移

前回の記事で、5月21日に300人まで減るのではないかと予想しましたが、352人までしか減りませんでした。5月15日から21日までの1日平均の新規重症者数が25人で、私が予想していた20人よりも多かったことが、重症者残留数が300人まで減ってこなかった主要因です。

それでも、新規重症者数は、5月15日に13人、17日と21日に19人と20人未満の日が出てきたので、新規の重症者数が減少傾向にあることは間違いありません。

重症者回転機関の推移です。

1/13~5/22までの重症者回転期間の推移

5月21日は、12.2日まで短くなっています。新規陽性者数が減少し続けているので、このまま重症者回転期間も順調に短縮し続ければ、重症者残留数が一気に減るはずです。

施設での死亡者数が少ない

1月13日から5月21日までの毎日の死亡者数のグラフです。

1/13~5/22までの毎日の死亡者数

重症者数が減り始めてきたのが5月上旬でしたから、死亡者数も、そろそろ減少し始めています。

1月13日から5月21日までの死亡者数は1,400人でした。その内訳は以下の通りです。

大阪府のコロナ感染による死亡者数の内訳(21/01/13~21/05/21)

30代が6人、40代が14人、50代が47人です。若い世代での死者数が目立ち始めています。その反対に90歳以上の死亡者数の割合が、全体の20%未満にまで下がってきました。3月以降、90歳以上の死亡者数が減少傾向です。

なお、1月13日から5月21日までのコロナウィルスの陽性者の推定生存率は以下の通りです。

  • 90歳以上:77.4%
  • 80代:84.3%
  • 70代:92.9%
  • 60代:97.9%
  • 50代:99.2%
  • 40代:99.84%
  • 30代:99.93%
  • 20代以下:100.0%

70歳以上の死亡率が平均4.0%ですが、大阪府の施設での死亡率は平均0.9%と低い水準になっています。施設には高齢者施設のほかに障害者施設も含まれていますが、それにしても死亡率が低いです。

昨年の10月10日から今年の5月12日までの施設での陽性者数は3,924人、そして、死亡者数は37人です。70歳以上の平均死亡率が4.0%ですから、施設でもそれくらいの死亡率になっており、10月10日以降に160人くらいは亡くなっているものと思っていました。

施設では、職員の方が入所者の異変に気付きやすく、早期に発見し、軽症のうちに治療されやすいのでしょうか?

それとも、施設以外で感染した場合、軽症だから大丈夫だろうと思っていたら、急速に病状が悪化して亡くなることが多いのでしょうか?

詳しいことは全くわかりませんが、施設での死亡者数は平均よりも少ないようです。