全国的に新型コロナウィルスの感染が収まりつつあります。ワクチン接種も、大規模摂取会場では予約に相当数の空きが見られるようですから、希望者がワクチンを打てないことはなさそうですね。
これで、コロナ騒ぎが収まれば良いのですが。私なんて、2020年3月からマスクを着けずに外出しているので、心の中では、1年以上前にコロナ騒ぎは収束しています。
大阪府に出されている緊急事態宣言は、6月20日で解除予定ですが、その後はまん延防止等重点措置に切り替わるような話が出ています。オリンピックも始まるんだから、もう活動再開で良いと思うんですけどね。
新規陽性者数の増加の内訳
1月13日から6月11日までの陽性者の増加数を確認していきましょう。なお、データは、大阪府の「新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について」のページから取得しています。
まずは、経路別の新規陽性者数の増加表です。
久しぶりに飲食店で、陽性者が8人確認されました。大した数ではないのですが、また飲食店を中心に感染が再拡大しているとのデマが流れるんじゃないかと心配になります。約5ヶ月の間に30人しか陽性者が出ていないところに力を入れても、大した効果はないのですが、飲食店から感染が広がっているという固定観念が消えない限り、不必要な飲食店対策が続きそうです。
1月13日から6月11日までの年代別の陽性者数の増加表です。
20代の陽性者が1万4千人を超えました。全体的に陽性者数が減少傾向なので、これからしばらくは、20代の陽性者数も、あまり増加しないでしょう。
1月13日から6月11日までの新規陽性者数の推移です。
1日の陽性者数は150人前後まで減っています。ここからは、じわじわとしか減っていきそうにないですが、良い方向に向かっているのので、あまり気にすることはなさそうです。
こちらは、検査数の推移です。
6月11日は1万5千件を超えましたが、陽性者数は増えていないので、検査数を増やしても、陽性者を探し出せない状況まで感染が落ち着いているのがわかります。
1週間平均の陽性率も見ておきましょう。
陽性率が1.5%を切る日も出てきました。3月上旬から中旬と変わらないくらいの陽性率の低さです。ここからも、コロナウィルスの勢いが衰えているのがわかります。
経路別と年代別の陽性者の推移
経路別に陽性者の推移を見てみましょう。
感染経路不明と感染経路不明者の濃厚接触者等が、順調に減少しています。
上のグラフから、医療機関、施設、「他」を取り出したのが以下のグラフです。
「他」では、学校関連で、集団感染が見つかったので、陽性者数が増加しています。施設でも、後から集団感染が見つかり、陽性者数が増加することがよくあります。医療機関は、ちょっとずつ減っていて良い傾向です。
そして、こちらは、年代別の陽性者の推移です。
すべての世代で、陽性者数が減少傾向にあります。陽性者数が高止まりしている世代がないことから、大阪府全体で、感染が縮小しているのがわかります。このグラフを見ていると、特定の世代が感染を拡大させているようには思えませんね。
1月13日から6月11日までの年代別陽性者の累計です。
全体的な傾向に変化はありません。
重症者数の減少が鈍い
1月13日から6月11日までの重症者残留数の推移です。
6月11日には、120人を下回るのではないかと予想していたのですが、150人程度までしか減りませんでした。最近は、新規の重症者数が減少しているので、重症者残留数も順調に減るだろうと思ったのですが、重症解除者が意外と少なくて、ゆっくりとしか減少していません。
死亡者数が減っていることも、重症者残留数が減らない理由なのかもしれません。重症化して死亡するまでの期間より、重症化してから回復するまでの期間の方が長いのでしょうか。
3月24日から6月11日までの重症者回転期間の推移です。
6月11日は、7日を下回っています。ただ、重症者回転期間は、重症者残留数がゆっくりとしか減っていないので、この辺りで下げ止まりそうです。これからは、徐々に長くなっていくと予想します。
死亡者数は少なくなっている
1月13日から6月11日までの毎日の死亡者数です。
6月に入ってからは、目に見えて死亡者数が少なくなっているのがわかります。たまに多い日もありますが、これは、4月や5月に死亡した人が6月になって確認されたことが理由であり、6月に入ってからの死亡者数は、5月以前よりも少ないです。
1月13日から6月11日までの死亡者数は、1,822人です。内訳は以下の通りです。
30代が6人、40代が20人、50代が64人です。
最近は、60代以下の死亡者数が減少傾向にあります。気温が上がってきて、若い世代の重症化率が下がっているのかもしれません。
なお、1月13日から6月11日までのコロナウィルスの陽性者の推定生存率は以下の通りです。
- 90歳以上:73.1%
- 80代:81.7%
- 70代:91.0%
- 60代:97.4%
- 50代:99.3%
- 40代:99.79%
- 30代:99.93%
- 20代以下:100.0%
高齢世代での推定生存率が下がっています。6月に入ってから陽性者数が全体的に減少しているので、死亡者が1人見つかっても、生存率に与える影響が大きいです。新規重症者数が減り始めていますから、そろそろ下げ止まりそうですが、しばらく観察しないことにはわかりません。
60歳未満の世代では、そうそう死亡することがない感染症であることは変わりません。
オリンピックは開催するのでしょう
このところ、オリンピックを開催するのかどうかの議論が白熱しています。
政府は、何が何でも開催するように見えますね。野党が何と言おうと、分科会が何と言おうと、もうオリンピック開催は決定しているのでしょう。
私は、オリンピックを開催すれば良いと思っていますよ。感染対策をしても、感染者が増えるのかを確認する良い機会です。感染対策をして、感染する人がいなければ、他の分野でも応用できます。各種イベントも大規模に開催できるようになりますし、旅行も再開できます。
なんと言っても、緊急事態宣言が必要だったかどうかを評価できるのが大きいです。オリンピックを開催して感染者が出なければ、今後は、緊急事態宣言を出す必要はなくなるでしょう。反対にオリンピックを開催して、感染者が急増したら、人の動きが感染拡大の主要因だとわかり、感染者が増えだしたら人の動きを調整して感染拡大を予防するしかないこともわかります。
オリンピックが始まっても、私は、テレビで見るだけですけどね。