このところ、ChatGPTが話題になっていますね。AIに質問すると回答してくれる便利なツールで、検索エンジンに取って代わるのではないかと言われています。
先日、シミズ先生がChatGPTに糖質制限について質問した記事をブログに投稿していました。これがなかなか興味深く、AIは糖質制限のことを理解しているなと感心したものです。
そこで、私もAIに糖質制限について質問してみました。使ったAIは、ChatGPTに改良を加えたBing AIです。Bing AIは、マイクロソフトの検索エンジンであるBingに搭載されたばかりのAIで、マイクロソフトのメールアドレスを持っていれば、申込ボタンを押して数日後に利用できるようになります。ブラウザはEdgeを使う必要がありますが、Windowsを使っていればパソコンの中に入っているので、Windowsユーザーなら誰でもBing AIを使うことができます。
糖質制限はダイエットに有効か
まずは、小手調べに「糖質制限はダイエットに有効か」を質問しました。
すると、以下の回答が返って来ました。
糖質制限ダイエットとは、米やパン、麺、イモ類、果物などの糖質を多く含む食品を制限することで、ダイエット効果を得る方法です。糖質制限を実践すると、摂取量が少ないぶん血糖値の上昇が少なくなりますから、インスリンの分泌量が減ります。その結果、インスリンの働きは穏やかになりますので、脂肪がつきにくくなります。さらに、活動エネルギーとして消費されずに余って脂肪に変わる糖質が少なくなるので太りにくくなるというわけです。
糖質制限ダイエットは短期間で成果を感じやすいです。数日で一気に体重が落ちることもある ので、とにかく早く体重を落としたい! という人には嬉しいダイエット法です。
上の文章を作成するのに参考にしたウェブサイトは以下が挙げられていました。
- 糖質制限ダイエットのやり方とNG習慣|糖質オフ中でも食べていい食べ物やおすすめメニューを紹介
- 糖質制限で痩せるスピードは?いつから効果出る?早く痩せたい時の食事法解説←閉鎖しています。
- 糖質制限ダイエットのやり方とNG習慣|糖質オフ中でも食べていい食べ物やおすすめメニューを紹介
- 管理栄養士に聞く糖質制限! 正しい糖質制限ダイエットとは?
- 朝食抜き、糖質制限ほか 管理栄養士が指摘する「50代のダイエットでやってはいけないこと」
- 12年間の糖質制限は間違いだった…3食しっかり食べて74kg→48kgに ダイエット革命家YUKOが発信する「世にあふれる“やせる情報”の闇」
Bing AIは、よくわかっているじゃないですか。インスリンの分泌量が減り脂肪がつきにくくなることをしっかり答えています。
生理的ケトーシスをケトアシドーシスというお医者さんがいるのはなぜ
次は、糖質制限をするとケトン体の値が高くなるケトーシスになりますが、これをケトアシドーシスという病気であるかのように言うお医者さんがいることについて質問しました。回答は以下の通りです。
生理的ケトーシスとケトアシドーシスは、ともに血液中のケトン体が増える状態ですが、原因や症状、危険性は異なります。生理的ケトーシスは、糖質制限や断食などでグリコーゲンが不足すると起こる代謝状態で、エネルギー源として脂肪を分解してケトン体を生成します。一方、ケトアシドーシスは、主に1型糖尿病の合併症で、インスリン不足により血糖値が高くなりすぎて、過剰なケトン体を作り出し、血液のpHが下がって酸性に傾く危険な状態です。
生理的ケトーシスではインスリンの働きが正常であるため、血液のpHはコントロールされており、アシドーシスは起こりません。しかし、ケトアシドーシスではインスリンの働きが障害されているため、血液のpHが低下して重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
お医者さんが生理的ケトーシスをケトアシドーシスという場合は、混同しているかもしれません。または、生理的ケトーシスでも長期間や過度に行うと健康に悪影響を及ぼす可能性を指摘しているかもしれません。
この質問にも、的確な回答をしています。生理的ケトーシスではアシドーシスが起こらないことは当たり前です。糖質制限で生理的ケトーシスになることをケトアシドーシスというのは、両者を混同しているお医者さんですね。
なお、上の回答の作成に参考にしたウェブサイトは、以下とのこと。
ちなみに上から3つ目のリンクは江部康二先生のブログです。国内での糖質制限の第一人者である江部先生のブログを引っ張って来るところが賢いですね。
糖質制限をすると早死にするのか
次の質問は、「糖質制限をすると早死にするのか」です。そして、以下の回答が得られました。
糖質制限をすると早死にするかどうかは、研究によって結果が異なるようです。一部の研究では、糖質制限食によって男性は3割、女性は2割も死亡率が高くなる可能性があると報告されています。また、糖質制限食ではなく、糖質の摂取量が適切でない場合も死亡率が上昇するという研究もあります。しかし、これらの研究は観察的なものであり、因果関係を示すものではありません。また、マウス実験では、厳しい糖質制限が寿命を約2割縮めることが判明していますが、人間にそのまま当てはめることはできません。
したがって、糖質制限をすると早死にすると断言することはできません。しかし、長期間や過度に行うと健康に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。バランスの良い食事や適度な運動を心掛けることが大切です。
糖質制限で早死にするとの研究は、観察的なものなので因果関係を示すものではないとおっしゃっています。そして、糖質制限をすると早死にするとは断言できないともおっしゃっていますよ。
私が糖質制限を始めたころは、糖質制限は2年までしか安全でないなんて言われていましたけど大嘘ですよ。
なお、参考にしたウェブサイトとして以下が列挙されていました。
- 糖質制限は早死にするリスクがあることが判明!
- 糖質制限ダイエットは死亡率を上げることが判明
- 糖質オフは短命に
- 長期で糖質制限すると…老化早まる? マウス実験で判明←閉鎖しています。
- 「糖質制限ダイエット」を勧めないこれだけの理由
列挙されているウェブサイトの情報は、すべて糖質制限に否定的なものばかりですね。でも、Bing AIは、これらの情報を参考にしたのに早死にするとの結論にならないのですから、単に情報を引っ張って来るだけでないようです。Bing AIは、かなり賢いんじゃないですか。
糖尿病の人は糖質制限をするべきか
糖尿病の人が糖質制限をするのは、もはや当たり前のことですが、Bing AIにも訊ねてみましょう。
糖尿病の人が糖質制限をするべきかどうかは、個人の状況によって異なります。最近の糖尿病治療では、糖質制限食が推奨されることもありますが、極端な糖質制限を自己流で行うのは危険です。また、糖尿病の食事療法は患者さんの病気の程度や食生活によって異なります。
したがって、もしも食事の糖質を抑える場合は、まず医師や管理栄養士に相談することが大切です。彼らはあなたに合った摂取カロリーや糖質量を指導してくれます。また、おいしいレシピや実践方法も紹介されている本やサイトも参考にできます
糖尿病の人が糖質制限をするべきかどうかは、個人の状況によって異なるそうです。最近のアメリカ糖尿病学会の考え方に似ていますね。
「糖質制限なんてダメだ!食品交換表を使え!」なんてことは言いませんでした。
なお、参考にしたウェブサイトは以下の通りです。
- 糖尿病は糖質制限で改善できるのか
- 糖尿病 糖質制限
- 糖尿病の食事はカロリーと糖質、どっちを制限すべき? 一日の摂取カロリーの目安は?
- 糖尿病と闘う食事サポートを 目指したのは「おいしく糖質制限」 管理栄養士のマリー秋沢さん
- 糖尿病と闘う食事サポートを 目指したのは「おいしく糖質制限」 管理栄養士・マリー秋沢さん書籍出版
- 糖尿病の改善に糖質制限は効果があるの?
SGLT2阻害薬は薬を使って糖質制限させているのと同じだよね
次は、尿細管からのブドウ糖の再吸収を邪魔するSGLT2阻害薬について質問してみました。ブドウ糖の再吸収を邪魔するので、糖質制限と同じだろうと突っ込んでみたのですが、その回答は以下のようになりました。
SGLT2阻害薬は、腎臓で糖の再吸収を抑えて尿に排出することで、血糖値を下げる薬です。そのため、体重減少効果も期待されます。しかし、SGLT2阻害薬は糖質制限と同じではありません。SGLT2阻害薬を服用している人が極端な炭水化物制限を行うと、正常血糖でもケトアシドーシスという重篤な副作用を引き起こす可能性があります。
ですから、SGLT2阻害薬を服用している人は、適切な炭水化物の摂取量や食事のバランスに注意する必要があります。また、定期的に尿検査や血液検査を受けて、ケトン体や電解質の異常をチェックすることも大切です。
「SGLT2阻害薬を服用している人が極端な炭水化物制限を行うと、正常血糖でもケトアシドーシスという重篤な副作用を引き起こす可能性があります」と言ってますね。いや、だから、糖質制限をしていればSGLT2阻害薬はいらないだろうという意図だったのですが、それは、Bing AIには伝わらなかったようです。
なお、参考にしたウェブサイトは以下の通りです。
- SGLT2阻害薬とは?特徴・種類・注意点
- SGLT2阻害薬(ルセフィ、フォシーガなど)は体重減少効果がある?医師が解説します。
- SGLT2阻害薬とダイエット(体重減量・痩せる効果)
- SGLT2阻害薬 糖質制限
- SGLT2阻害薬と正常血糖ケトーシス←閉鎖しています。
- 糖尿病なのに「糖質制限に挑戦した男」の大失敗
糖質を食べさせてSGLT2阻害薬を処方するのはマッチポンプビジネスではないか
上の質問で、求めている回答が得られなかったので、単刀直入に糖質を食べさせてSGLT2阻害薬で血糖値を下げるのはマッチポンプビジネスではないかと質問してみました。
SGLT2阻害薬は、尿に糖を出すことで血糖を下げる飲み薬です。心不全や腎機能の低下などの合併症の予防にも効果があります。
糖質を食べさせてSGLT2阻害薬を処方するのはマッチポンプビジネスではないと思います。SGLT2阻害薬は、血糖値が高いときにより多くの糖を尿に排泄するため、低血糖の危険性が低いです。また、体重減少や血圧降下などのメタボリックシンドローム改善効果もあります。
ただし、SGLT2阻害薬には副作用もあります。例えば、尿路感染や膣カンジダなどの感染症や、ケトアシドーシスなどの重篤な合併症が起こる可能性があります。そのため、服用する際には医師や薬剤師と相談し、適切な用量や食事制限を守る必要があります。
マッチポンプビジネスではないそうです。
「SGLT2阻害薬は、血糖値が高いときにより多くの糖を尿に排泄する」と回答しているのに血糖値が高くなる原因が糖質摂取にあることには気づかなかったみたいですね。この辺りが、現状のBing AIの限界なのかもしれません。
なお、参考サイトは以下になります。
- SGLT2阻害薬は、血糖値が高いときにより多くの糖を尿に排泄する
- SGLT-2阻害薬とは?薬の効果や副作用・値段について解説←閉鎖しています。
- 症状負荷大きいほどSGLT2阻害薬の便益大
- SGLT2阻害薬
Bing AIに糖質制限について、いくつか質問してみましたが、なかなか賢いですね。
想像していたよりも使えます。
AIが検索エンジンに取って代わるのではないかと言われていますが、その通りになるかもしれませんね。私は、数年前からグーグルを使わずBingなどの検索エンジンを使っています。グーグルでは調べたいことが見つからなくなってきていますが、Bingだとすぐに見つけられます。
AIも加わったので、Bingの検索エンジンのシェアが上がって来そうですね。