加齢によって基礎代謝が下がるんだから食事量も減らすべき

食事量が変わらないのに太ってくる。

誰だって、年齢を重ねれば、そうなります。なぜなら、加齢とともに基礎代謝が下がるからです。

そこで、太らないようにするために基礎代謝を上げようと考える人が出てきます。でも、そんなことが可能なのでしょうか?

基礎代謝は20歳から下がり始める

基礎代謝とは、何もしなくても、人間が生きていくために必要となる消費エネルギーのことです。代謝全体の60%から70%が基礎代謝になります。

成人の場合は、性別や年齢によって違いはありますが、1日の消費カロリーは2,000kcal前後といわれています。なので、そのうち、1,200 kcalから1,400kcalが基礎代謝ということになりますね。

石井直方教授の著書「筋肉革命」によると、基礎代謝は、20歳くらいから減少し始めます。そして、40歳では約10%減、80歳では20%から30%も減ってしまうそうです。

ここで思いつくのは、加齢で基礎代謝が下がるのなら、下がらない方法あるいは上げる方法を見つけて、若い時と同じ基礎代謝を維持するということ。

そこで、手っ取り早く消費カロリーを増やそうと思いつくのが、ダイエットサプリの服用。

私は、ダイエットサプリを試したことはないので、どうなのかわかりませんが、仮にそれを服用したことで消費カロリーが増えても、加齢による基礎代謝の低下を抑えることはできないのではないでしょうか。そうだとすると、年齢を重ねるごとにダイエットサプリを服用する量も増えていくことになります。

また、こういったサプリメントは、食品なので摂取量の制限はないのでしょうが、1日の目安量がありますよね。その目安量を超えて服用すると、どうなるのかわかりませんが、おそらく、どこかで消費カロリーの上昇には限界があるのではないでしょうか。

なので、消費カロリーを上げるためにダイエットサプリを服用し続けても、効果は限定的だと思います。

筋トレで基礎代謝アップ

私たちの体は、脳や内臓など様々なところで 熱産生が行われエネルギーが消費されます。これが基礎代謝ということになります。そして、基礎代謝の約40%は、筋肉の熱産生によるものです。

だから、筋肉を鍛えて太くすると、基礎代謝がアップするので、ダイエットに効果的といわれているわけですね。

特に人の筋肉の70%は、下半身に集中しているので、基礎代謝を効率的に上げるなら、スクワットカーフレイズなど、太ももやふくらはぎの筋肉を強化するトレーニングが有効とされています。

しかし、筋肉は鍛えれば鍛えるほど太くなっていくとは言え、トレーニングには限界があります。加齢によって低下していく基礎代謝を上回るように筋肉を増やし続けるのは、年齢を重ねれば重ねるほど難しくなることは容易に想像できます。

有酸素運動で消費カロリーを増やす

有酸素運動で消費カロリーを増やすことも太らないようにする良い方法といえます。有酸素運動はやったらやっただけ、カロリーを消費できますからね。

でも、加齢によって基礎代謝が下がっているのですから、その低下を補おうとすると、年齢を重ねるごとに有酸素運動の量を増やしていく必要があります。

人は、誰でも老いていくのですから、徐々に運動がつらくなっていきます。有酸素運動で太らないようにしようと思うなら、加齢に伴って運動時間を増やしていかなければなりません。これは、ちょっと考えただけで、非現実的だということがわかりますよね。

最善の方法は食事量を減らすこと

結局、ダイエットサプリも筋トレも有酸素運動も加齢に伴う基礎代謝の 低下を相殺する消費カロリーアップには、限界があります。

やはり、最終的には、加齢とともに食事量を減らすことが太らないために最も効果的だと考えられます。

先ほども述べましたが、基礎代謝は、40歳で20歳の頃より10%低下します。カロリーでいうと120kcalから140kcalですね。なので、単純に考えると、40歳の方は、20歳の時よりもこれだけのカロリー摂取を控えれば、若い時と同じ体重を維持することができます。ご飯1杯分のカロリーが250kcal程なので、朝食、昼食、夕食のどこかでご飯を半分にすれば120kcal以上摂取カロリーを減らせますね。

もちろん筋トレと有酸素運動で消費カロリーを増やし、食事制限で摂取カロリーを減らすという合わせ技でも構いません。

でも、以下の過去記事でも述べましたが、体重を減らすために最も効果的なのは食事制限なので、加齢とともに少しずつ食事量を減らすことが、太らないようにするためには大切ですよ。