卵がコレステロールを増やすという実験をした医学者は両者が無関係だと知っていた?

卵の食べすぎはコレステロールを増やすから良くない。

これって、もはや常識となっているので、当然だと思っている人が多いのではないでしょうか。卵は1日1個までにしないと、様々な成人病の原因になるということも、もはや常識となっていますね。

卵とコレステロールの関係は、約100年ほど前にロシアのアニチコフという医学者の実験によって導き出されたものでした。実験では、卵を食べるとコレステロールの値が上昇しました。だから、卵を食べるとコレステロールが増えると言われるようになったんですね。

でも、そもそもこの実験自体がおかしなものだったんですよね。

ウサギで実験したらコレステロールが増えた

実験方法は、ウサギに卵を食べさせるという内容でした。

卵を食べたウサギは、確かにコレステロールが増えました。でも、そもそもウサギで実験したことが間違っているんですね。

なぜかというと、ウサギは草食動物なので、普段は動物性タンパク質を食べていないからです。そのよう草食動物に卵を食べさせれば、血液検査の数値がおかしくなることなんて素人でもわかることです。

JA全農たまご株式会社の下記ページにも書いていますが、全く根拠のない研究結果が世間の常識となってしまったわけです。(2020年1月4日追記:下記ページは閉鎖されています)

  • 北田先生に学ぶ たまごの栄養  -JA全農たまご株式会社-

たまごを扱っている会社なんだから、たまごを擁護するにきまっているという方もいらっしゃるでしょうが、同様のことを分子栄養学の三石巌先生もその著書「医学常識はウソだらけ」の中で述べられています。

ウサギは草食動物である。つまり、ふだん食べているものにはコレステロールは含まれていないのである。そのウサギに大量の卵を無理やり食べさせるのだから、血中コレステロール値が増えるのは当たり前である。

こういった指摘は、いろいろなところでよく聞かれるようになり、上のJA全農たまご株式会社のページでは、食事以外で毎日卵3個を2週間食べ続けるとどうなるかを人間で行った実験結果が紹介されています。結論は、コレステロール値にほとんど変化が見られなかったということです。

「医学常識はウソだらけ」の中でも、国立栄養研究所の研究員たちが1日に10個の卵を食べ、1ヶ月後、2ヶ月後に血液検査を行ったが、コレステロール値は上がらなかったという結果が出たことが記述されています。

そもそも結論ありきの実験だったのでは?

ところで、なぜアニチコフは、ウサギを使って実験をしたのでしょうか?

これに関しては、本を読んでも検索しても出てこなかったので、真相はわかりません。

ここからは私の仮説です。

アニチコフの実験は、最初から卵を食べるとコレステロールが増えるという結論あり気だったのではないでしょうか?

そもそも100年前だったら、すでに人間は卵を食べていたでしょう。食べていなければそもそもこんな実験をするのは無意味ですよね。人間が食べないものを食べるとどうなるかなんてことを実験することが、それほど重要なことだとは思えません。

すでに卵を人間が食べていたのですから、わざわざウサギを使って実験する理由がありません。だって、動物で実験するのは、それの善悪の議論は置いといて、人間で試すと危険があるかもしれないからですよね。

新薬を開発してすぐに人に飲ますと、あとで、どのような不都合が生じるかわかりません。当初は想定していなかった副作用が現れることだってあります。だから、人間に試す前に動物で実験するわけです。

でも、卵の場合は、すでに人が食べていたのですから、わざわざ動物、それも草食のウサギを選ぶ必要なんてありません。

実は、アニチコフは知っていたんじゃないですか、人間が卵をたくさん食べてもコレステロール値が上がらないということを。しかし、彼は、自分の出世欲だとか、医学界での権威のためとか、そういった目的で、卵を食べるとコレステロール値が上がるという新説を発表したかったのではないでしょうか?

医学者がそんなことをするわけないと思うでしょうが、最近でも、薬害だとかいろいろな問題がわかっていても隠すことがよくあるのですから、今よりも医学が進んでいない100年前なら、そういったことが行われていた可能性は無いとは言えません。

きっと、アニチコフは人間での実験でダメだったから、いろいろな動物で実験し、最終的にウサギで実験したら、コレステロール値が上昇したということではなかったのでしょうか?

今となっては真相はわかりません。

ただ、卵を食べてもアニチコフの実験結果のようにコレステロール値は上がらないということは事実のようですね。

今でも卵は1日1個までという医者がいることに驚く

最近、テレビを見ていると、ある有名塾講師の方が、ゆで卵をまとめて何個も食べるとおっしゃっていました。

それに対して、番組に出演していた医師の方が、「卵はコレステロールを増やすので1日1個までにしましょう」と注意していたんですよね。これって明らかに間違っているんですけどね。

現役の医者が、こんなことをテレビで言うのですから、卵がコレステロールを増やすという間違った常識がいつまでもなくならないのは納得です。

確かに卵にはたくさんのコレステロールが含まれています。しかし、肝臓は、外部からコレステロールを摂取すると、その生産量を減らすようになっているので、全体として、ちょうど良い加減に調整することができます。これついては、以下の社団法人養鶏協会のページで解説されています。

  • たまご、その安心を食卓にのせて

2017年2月1日追記:上記ページは閉鎖されていますが、コレステロールの摂取制限の必要がないことを解説しているページが追加されています。

この医師の方は、さらに後日、元プロスポーツ選手が3日間断食をしたことに対して、長期の断食は、脂肪が分解されてケトン体という危険物質が発生するからやめた方が良いと言っていました。

しかし、これもおかしいんですよね。脂肪は分解されると、脂肪酸とグリセロールに分かれ、脂肪酸が血中に入ると遊離脂肪酸となり、これを材料に肝臓がケトン体をつくります。そして、ケトン体は脳のエネルギーとなります。

仮にケトン体が危険なものであるのなら、ダイエットを禁止しなければなりません。脂肪を減らすためには脂肪を分解しなければならず、その過程でケトン体が発生するのですから。

スロートレーニングも禁止です。なぜなら、スロトレをすると脂肪分解ホルモンと呼ばれる成長ホルモンが大量に分泌されるからです。

テレビに出てる医者だから、きっと名医に違いないなんて思って話を鵜呑みにしていると、間違った常識を植え付けられてしまいますね。

参考文献