スロートレーニングを同じように行っていても、すぐに痩せる人とそうでない人がいると思います。筋肉のつき方も、早い人もいれば遅い人もいることでしょう。
その理由は、人それぞれのスタートラインが異なっているからということができます。もともと、運動習慣があった人とそうでない人が、同じ負荷の筋トレを行った場合、運動習慣のない人の方が目に見える変化を実感しやすいでしょう。
だから、「1ヶ月で5kg減量」とか、「3ヶ月で体脂肪率-5%」とかいった宣伝文句は、誰にでもあてはまるものではありません。
やっているうちに負荷のかけ方がわかってくる
私は、スロトレを開始して間もなかった頃、アームレッグクロスレイズがうまくできませんでした。
できてないことはなく、見た目は、スロトレ完全版のDVDと同じ動作になっているのですが、背筋に負荷がかかっているという感覚がまったくありませんでした。
こんなメニューをやることに意味があるのかとも思いましたが、とりあえず、継続していると、徐々に腰の辺りの筋肉に負荷がかかっていることに気付くようになりました。おそらく、負荷がかかっている感覚がなかった時は、アームレッグクロスレイズを行っても、筋力アップはしてなかったと思います。
私とは反対にアームレッグクロスレイズが、スロトレ開始直後から負荷が強いと感じていた方は、おそらく、私よりも背筋を早く強化できたのではないでしょうか。
全く同じメニューで、しかも、同じように回数をこなしているのに結果が目に見えて出ている人とそうでない人との違いは、この辺りに理由があるのだと思います。
でも、最初は負荷のかけ方がよくわからなかった人でも、続けているうちにコツを掴みだします。一度コツがわかってしまえば、その後は、ターゲットマッスルにしっかりと負荷をかけることができますので、まずは、三日坊主にならないように続けることが大事です。
その人だからこそできることがある。
同じことをやっても、結果が出やすい人と出にくい人がいるものです。
例えば、私は、自分で納豆を作っているのですが、市販の納豆ほど粘りができません。納豆メーカーのホームページに掲載されている方法で、納豆を作っているのですが、どうしても納豆独特の粘りが出ないんですよね。
また、メジャーリーガーのイチロー選手は、日本球界でプレイしていた時、振り子打法でポンポンとヒットを量産していましたが、他の選手がイチロー選手と同じような振り子打法を試しても、4割近い打率を叩きだすことはできませんでした。
振り子打法は、バッティングの際、前足を上げて、ピッチャーの投球動作に合わせて、後ろから前に足を踏み込むバッティングスタイルです。
イチロー選手が振り子打法でヒットを量産できたのなら、他の選手だってヒットを量産できないのはおかしいと、私が述べたら、多くの人はそんなことはないと反論するでしょう。きっと、振り子打法は、イチロー選手が、練習を積み重ねて体得したものなのだから、見よう見まねでやっても、ヒットが打てるはずがないと言うはずです。
でも、筋トレやダイエットに関しては、このように考える人が少ないように思うんですよね。
友人が、流行りのダイエット法で1ヶ月間に5kg痩せたのに、自分がほとんど痩せなかったら、そのダイエット法は効果がないと言うのではないでしょうか。同じことをやってるのに同じ期間で同じ結果が出ないのは、おかしいということですね。
さっきのイチロー選手の振り子打法の場合は、個人差を認めていたのにダイエットや筋トレに関しては、個人差を認めようとしない人が多いような気がします。ダイエット法でも筋トレでも、それを続けて、自分にあったものにしていかなければ、結果を出せないということを理解できていないんですよね。
と言うよりも、ダイエットや筋トレに関しては、万人が同じような効果が出ると思い込んでいる人が多いのです。それは、おそらくテレビCMなどのダイエット商品の宣伝文句を鵜呑みにしているからだと思います。
最近だと、小保方晴子先生のSTAP細胞の研究もそうでしょうね。
誰でも、小保方先生の論文通りにやれば、STAP細胞を作りだせると思っていますが、それを作りだすためには、それなりのコツが必要なのだということを理解できない人が多いのではないでしょうか。そういった考え方は、振り子打法をやれば、4割近い打率を残せると考えるのと同じだと思います。
レシピがあれば、高級レストラン並みの料理ができるわけではありません。毎日、料理を作り続けた結果、おいしい料理を作れるようになるのです。
筋トレもダイエットも同じだと思いますよ。