糖質酔いの定義

最近、ウェブ上で糖質酔いという言葉を見かけるようになりました。

あまり聞きなれない言葉ですが、糖質制限をしている人だと、なんとなく言葉の意味がわかるのではないでしょうか。反対に日頃から白米やパンなど炭水化物中心の食事をしている方だと、糖質酔いと言われてもなんのことかわからないでしょうね。

そもそも、糖質酔いという言葉は、医学用語でも何でもありません。国語辞典や広辞苑で調べても掲載されていません。なぜなら、この言葉をインターネット上で最初に使用したのは私だからです。

糖質酔いはどんな症状か

形成外科医の夏井睦先生が、糖質制限をしている人のことを糖質セイゲニストと名付け、今ではブログなどで目にする機会が増えています。糖質制限をしている人の多くが、糖質セイゲニストという言葉を知っていると思います。他にも、山田悟先生が緩やかな糖質制限のことをロカボと命名したり、糖質制限関係で様々な造語が生まれていますね。

それなら、私も何か言葉を考えて流行らせてやろうと思い、作ったのが「糖質酔い」です。

最初にこのブログで糖質酔いという言葉を使ったのは以下の記事です。

投稿したのは、2013年11月23日です。グーグルで検索しても、この日付より前に「糖質酔い」という単語が書かれたページはヒットしません。上の記事を書く前にグーグルで「糖質酔い」で検索し、誰も使用していないのを確認しましたからね。その頃は、「酒酔い」「船酔い」「車酔い」など、従来からある言葉ばかりがグーグルでヒットしていましたが、「糖質酔い」を見つけることはできませんでした。

だから、私がウェブ上で最初に「糖質酔い」を使ったことは、ほぼ間違いないでしょう。

最近では、グーグルの検索窓に「糖質酔い」と入力すると検索補助ワードとして「糖質酔い 症状」というキーワードも表示されるようになってます。ここまで来ると、「糖質酔い」関連のキーワードをグーグルに入力している人が増えてきていると想像できます。私のブログがオリジナルなのですが、今は「糖質酔い」で検索しても、私のブログが1位じゃないのがちょっと悲しいですが。

で、糖質酔いとは、具体的にどのような症状なのでしょうか。私が作った言葉ですから、私がそれを決めても問題ないはずです。

私は、糖質制限を始めてから、たまに糖質が多く含まれている食品や飲み物を摂取した時、以下のような症状が現れることがあります。

  1. 頭がボーっとする
  2. 睡魔に襲われる
  3. 頭痛がする

これらの症状は、お酒を飲んだ後に起こる症状と似ているなと思ったことから、糖質酔いと名付けたんですけどね。

睡魔に襲われることは、普段から高糖質な食事をしている方でも経験していると思います。昼下がりの仕事中にあくびが出るというのが、まさにそれです。昼食で白米、パン、麺類を食べてる人は、昼下がりにちょっと眠くなるのはいつものことと思うかもしれませんが、糖質制限をしていると、昼食後に眠くなることは滅多にありません。

多くの糖質を摂取すると血糖値が急上昇し、上がった血糖値を下げるためにすい臓がたくさんのインスリンを分泌します。この時、血糖値を上がった以上に下げてしまって起こる低血糖のことを機能性低血糖症とか反応性低血糖症とかいいます。糖質摂取後に睡魔に襲われたり、頭がボーっとするのは、機能性低血糖症の一種なのかもしれませんが、重篤な症状ではないので無視されがちです。

糖質酔いを短く定義する

糖質酔いの主な症状を上に示したところで、糖質酔いとはどういうものかを短く定義します。

「糖質酔いとは、糖質摂取時に起こる症状である。アルコール摂取で酔うのと似ており、眠気、頭痛、脱力感が主な症状である」

こんなところでしょう。

深刻な症状ではなく、糖質制限をしている人が、たまに糖質を多く摂取すると違和感を感じる程度が糖質酔いとしておきましょう。糖質摂取を続けていて、血糖値が全然下がらなくなったとか、目から出血したとか、そのような症状が出たら糖尿病です。なので、同じ糖質摂取が原因で起こると言っても、糖質酔いと糖尿病とは明確に区別しなければなりません。

そもそも、糖質酔いは、匿名で書いているブログ運営者が勝手に作った言葉であり、今のところは、インターネット上で一部の人だけに通じる言葉です。

頭痛などの症状で病院に行った時に「これは糖質酔いでしょうか?」とお医者さんに訊ねてはいけません。そんな言葉は医学用語でも何でもないのですから。

ほら、ウェブ上の巨大掲示板だけでしか通用しない言葉があるじゃないですか。「糖質酔い」も、あれと一緒。