テレビ番組でも糖質中毒を紹介し始めた

先日、テレビで「ザ!世界仰天ニュース」を見ていたら、糖質中毒が紹介されていました。

見たと言っても、ほんの数分しか見なかったのですが、その数分間で、甘い物を我慢できなくなった女性のことが取り上げられていました。

数年前から、糖質の中毒性が話題になってはいたのですが、テレビでその内容が放送されたことはほとんどなかったのではないでしょうか?糖質の害を紹介することは、スポンサーになっている食品メーカーに悪い影響が出ますから、テレビ局としてはあまり使いたくないネタだと思います。

でも、時代は変わったもので、とうとうゴールデンタイムのテレビ番組でも糖質の害が紹介されるようになりました。

30分も甘い物を我慢できない

「ザ!世界仰天ニュース」で紹介されていた糖質中毒の女性は、電車に乗っているわずかな時間も、甘い物を我慢できなくなっていました。

その女性は、仕事終わりに買った10個ほどのドーナッツを電車に乗っている30分間に全部食べてしまうほどの糖質中毒でした。無性に甘いものが食べたくなり、そして、食べ終わると幸福な気持ちになるのですが、また少し時間が経てば甘い物が欲しくなります。

甘い物は糖質がいっぱい含まれていますから、食べるたびにインスリンの大量分泌が起こって、体に入った糖質は脂肪となり体重が増加します。もちろん、番組で紹介されていた女性も体重が増えていました。

セロトニン・ブースト

甘いものに限らず、糖質が多く含まれている食品を食べると幸福な気分になるのは、セロトニン・ブーストが理由と考えられます。

セロトニンは、脳で作られるホルモンで、ストレスを緩和し幸福感を与える働きをすることから「幸せホルモン」とも呼ばれています。セロトニンは、糖質を摂取すると分泌されやすくなることから、糖質を食べてセロトニンを分泌させることをセロトニン・ブーストといいます。

糖質を摂取すると、すい臓のβ細胞からインスリンが分泌されます。インスリンは血中のブドウ糖やアミノ酸を細胞に取り込ませる働きをします。しかし、トリプトファンというアミノ酸はインスリンが分泌されても細胞に取り込まれません。

そのため、血液の中がブドウ糖やアミノ酸で渋滞しなくなるので、トリプトファンはスムーズに血液脳関門を通って脳に達しセロトニンが作られやすくなります。これが、糖質を食べると幸福に感じる仕組みと考えられています。

幸福感を得られるのなら、糖質摂取は良いことのように思えます。

でも、糖質摂取で無理やりトリプトファンを脳に送り込んでセロトニンを作っていると、体内のトリプトファンが減少し、本当に必要な場面でセロトニンを作れなくなるのではないか不安になります。以前にも、以下の記事に書きましたが、甘い物を食べることが、うつ病の原因になっているんじゃないかと思うんですよね。

人間は、糖質を摂取しなくても生きていけます。そして、糖質摂取で快楽を求める行為は不自然に思います。

快楽を求めて高インスリン血症になり、様々な病気にかかる方が苦痛じゃないですか。