自分がどれだけ食べているかを把握するのは難しい

以前に日本人の摂取カロリーと肥満率の推移を調べたことがあります。

この時、日本人の摂取カロリーは減っているのに肥満率が上がるのはなぜなのかを考えたのですが、結局、統計からは何もわからないという結論で締めくくっています。そもそも、現代のカロリー理論が明らかに間違っているというのもあるのですが、ほとんど運動をしない人でさえ、平均的な摂取カロリーでは痩せていく計算になるのが不思議でした。

食事量の過少申告

食っちゃ寝していても、痩せていくはずなのに肥満率が上がる理由として考えられるのが、「アンケートに答えた人が食事量を過少申告する傾向にある」ということです。

確かに毎日食べている物を把握するのは難しいです。私なんか、前日の昼に何を食べたのかも、なかなか思い出せません。そうそう、豚肉とウィンナーを鍋で茹でて食べたんでした。

きっと、前日の食事内容を思い出せない人は私だけではないと思います。毎日、同じお店で弁当を買っている方なら、昨日は「とんかつ弁当を食べたな」と注文する時に思い出すかもしれませんが、社員食堂で一律に提供されている食事だと、「昨日の昼食は何だったかな」と少しの時間考えてみないと思い出せないのではないでしょうか?

食事のアンケート調査で、過少申告する原因は、この辺にありそうです。食べたものを覚えていないのですから、少な目に申告してしまいますよ。中には意図的に過少申告する人もいるでしょうが、食事をした直後にアンケートに答えない限り、過少申告になりやすいでしょうね。

第三者が食事量を計測する

しらねのぞるばの暴言ブログさんで、興味深いことが書かれていました。

食事内容を本人が申告した場合は過少になりやすいけども、第三者が食事内容を確認した場合には、実測の消費カロリーに近くなる傾向にあるそうです。

摂取カロリー=消費カロリーなら体重は現状維持になるはずです。太っていくのなら、摂取カロリーが消費カロリーを上回っているはずですし、痩せていくのなら摂取カロリーが消費カロリーを下回っているはずです。

しかし、太っている人の中には、過少申告をしてしまう人もおり、BMIが高くなるほどその傾向が強まるようです。逆に痩せすぎている人は、摂取カロリーを過大申告するのだとか。

太っている人は、「自分はそんなに食べていないのになぜか太るのだ」と言ってるんじゃないかと勘繰りたくなるでしょうが、本人は本当にあまり食べていないと思っているのかもしれません。

先ほども述べましたが、前日の昼食でさえ、しっかりと思い出すのが難しいです。過食している人は、食事量も多ければ食事回数も多い可能性があります。そうすると、食後すぐに記録しても本当の食事内容から1品くらい抜けてしまうこともあるでしょうし、食べたけども思い出せない食事内容もあるかもしれません。

だから、太っている人は、ごまかす気がなくても、記録から食べた物の一部が抜けてしまい、結果的に過少申告になっているのではないかと思います。

しらねのぞるばさんによれば、自分が思っているよりも2~3割は摂取カロリーが多くなっていると考えた方が良さそうだとのことです。

「今日はちょっと食べすぎたかな?」と感じた時は、大幅に食べ過ぎている可能性がありそうですね。