先日、しくじり先生という番組を見ていると、俳優の武田真治さんが出演されていました。
武田さんは、筋肉体操で有名ですね。細身でも筋肉がしっかりと付いており、男性だと、武田さんのような体型を理想としている人は多いと思います。
番組では、武田さんが自宅で短時間にできる筋トレを紹介していました。腕立て伏せやスクワットなど数種類のメニューを効果的にこなすにはどうすれば良いのか、わかりやすく解説されていました。
プッシュアップは可動域を広げる
番組内で、武田さんは筋トレのよくある間違いを最初に指摘していました。
その間違いとは、回数を多くすることです。
回数を多くして身に付くのは「根性」だけ。回数をこなすのではなく、10回から20回を3セット、短時間で行う方が筋肉を付けるのには効果的だとおっしゃっていました。筋トレの本やウェブサイトにも、武田さんがおっしゃっているのと同じことが書いてありますね。
武田さんの解説で、最も印象に残ったのが、腕立て伏せ(プッシュアップ)のやり方です。
腕立て伏せをする時、どこまで上体を下ろしますか?
おそらく、あごが床から数センチ上の所までではないでしょうか。
でも、武田さんは、胸が床に付くまで上体を下ろすことが大切だと述べていました。
上体が床に付くくらいまで下ろすと、腕、肩、胸まで多くの筋肉を一度に動かすことができます。つまり、1回の動作で鍛えられる筋肉の範囲が広くなるのです。
同じ1回の腕立て伏せでも、より広い範囲の筋肉を鍛えられた方が効率的なのは言うまでもありません。
ただ、筋肉の広い範囲を鍛える多関節エクササイズよりも狭い範囲を鍛える単関節エクササイズの方が、狭い範囲の筋肉を強化するのには効果的とされています。しかし、単関節エクササイズだと、幅広く筋肉を鍛えようと思うと、多くのメニューをこなさなければなりません。短時間で広い範囲の筋肉を鍛えるのであれば、武田さんがおっしゃるように可動域を広げた方が良さそうです。
実際にやってみた
理屈がわかったところで、武田さんがおっしゃる「胸が床に付く腕立て伏せ」をやってみました。
1セット目は13回、2セット目は10回です。3セットはやっていません。
胸を完全に床に付けてしまうと、一瞬、筋肉を休ませてしまうので、胸が床に触れる程度まで上体を下ろすことにしました。
これまでは、あごが床に触れる程度まで下ろしていましたが、さらに胸が床に触れるまで下ろすと、肩から背中にかけて筋肉に力が入るようになりました。
今までの腕立て伏せだと、腕から胸にかけて筋肉を鍛えている感じだったのですが、胸が床に触れるまで上体を下ろすことで、腕、胸、肩、背中を同時に鍛えられることに気づきました。そして、これまでの腕立て伏せと同じ程度の負荷を腕と胸の筋肉に加えられています。
翌日には肩が筋肉痛になったので、従来の腕立て伏せよりも広範囲に鍛えられていることがわかりました。
これからは、胸が床に触れるまで上体を下ろす腕立て伏せを続けることにしましょう。