自重筋トレは回数を増やして効果を高める

スロートレーニングは、自重を利用した筋トレが基本です。

始めたばかりの頃は、動作をゆっくりにすると自重筋トレでも辛く感じるのですが、スロトレを継続しているうちに次第に負荷に慣れてきます。負荷に慣れることは、それだけ筋力が強くなっていて良いことです。しかし、さらに筋力アップしようと思うと現在よりも強い負荷を筋肉にかけなければなりません。

ところが、自重筋トレでは、自分の体重が増えない限り負荷を強くすることができません。ダイエット目的でスロトレをしている方だと、痩せれば痩せるほど筋トレ時の負荷が弱まるというジレンマがあります。

回数を増やすしかない

自重筋トレでも、工夫次第で負荷を強めることはできます。

例えば、プッシュアップだと、最初は両膝と両つま先を床に着いて行い、負荷に慣れてきたら両つま先だけを床に着け、さらに慣れてきたら台の上に両つま先を乗せるなどして徐々に負荷を強めていくことが可能です。スクワットだと足を前後に開くスプリットスクワットで負荷を強められますし、カーフレイズヒップリフトなら片足で行うことで負荷を強くできます。

しかし、こういった工夫も筋力が強くなってくると、負荷に慣れてくるのでやはり限界があります。

最終的には、自重トレーニングでさらなる筋力アップを目指そうとすると、エクササイズの回数を増やすことになります。これまでプッシュアップを10回やっていたのなら、11回、12回と増やせば筋力強化は可能です。ただ、回数を増やすと、それだけエクササイズ時間が長くなるので、時間効率は悪くなります。これはどうしようもないですね。

セット数を増やすより回数を増やす

1セット当たりの回数を増やして自重筋トレの効果を高める以外にも、セット数を2セット、3セットと増やす方法もあります。

1セット10回行っているのなら、2セットに増やせば20回できます。3セットに増やせば30回です。

当然、1セット目よりも2セット目の方が筋肉は疲れます。2セット目よりも3セット目の方がさらに筋肉の疲労は増します。しかし、セット数を増やすと、時間効率が悪くなるのが難点です。

回数を増やすのもセット数を増やすのも、どちらも時間効率が悪くなります。バーベルを持ち上げるのなら、ウェイトを重たくすれば回数を増やさずに筋肉により強い負荷を与えられますから、時間効率の点ではどうしても自重筋トレは劣ります。これは仕方のないことです。

では、自重筋トレでも、回数を増やす場合とセット数を増やす場合では、どちらの方が効果的でしょうか?

これは、私の体験ですが、セット数を増やすよりも回数を増やした方が筋力が強くなるようです。10回を2セット行うのであれば、15回を1セットだけした方が、エクササイズ後によりパンプアップします。10回を3セットするよりも、15回と10回の2セットの方が効果があるように感じます。

時間効率の点でも、セット数を増やすよりも回数を増やした方が時間を短縮できるので効果的です。

また、複数のメニューを実施するのであれば、エクササイズする順番も意識した方が良いです。例えば、プッシュアップでは腹筋に力を入れて正しい姿勢を保ち続けなければならないので、腹筋を鍛えるメニューをプッシュアップの前にやると姿勢が崩れて、プッシュアップの効果が出にくくなります。

ちょっとした工夫ですが、自重トレーニングでは負荷を強めにくいので、こういったことを意識することも大切です。