糖質制限中に否定的な意見を聞いても無視する

健康目的やダイエット目的で糖質制限を開始すると、周囲から否定的な意見を聞くことがあります。

早死にするとか。逆に太るとか。

いろいろ糖質制限を批判する人はいますが、まともな根拠を示せている人は皆無です。糖質を食べないと筋肉が減り続けるなんてバカなことをいう人もいますが、糖質制限を続けて足腰が立たなくなったなんて報告を聞いたことはありません。私は8年以上糖質制限を続けていますが、問題なく歩けていますし走ることもできます。

やりもせず糖質制限を否定する意見は、全てウソと考えて構いません。

糖質の必要量は存在しない

糖質制限に対する否定的な意見に惑わされないようにするためには、まず、人間が食べなければならない糖質量は存在しないという事実を知ることです。厚生労働省だって、そう言っています。

しかし、日本人は、摂取カロリーの60%を糖質から摂取しなければならないとの噂がまことしやかに流れています。この噂も、厚生労働省から出ており、上記内容と矛盾しているのですが。ただ、厚生労働省は、人間は、糖新生によって血糖を作り出せることを示していますから、糖質摂取の必要量は存在しないとの見解が主のように読み取れます。

でも、脂質ばかりを食べていると、健康に悪い影響を与えるとの報告が多いので、摂取カロリーの多くを脂質でとるのはやめましょうとし、代わりに健康への悪い影響の報告が少ない糖質からカロリーを摂取しましょうとしているわけです。つまり、糖質は必要ではないけども、脂質を多く食べるよりも健康的だから糖質を食べましょうと言っているにすぎないのです。

ところが、最近では、糖質摂取が肥満の原因であることが明らかになっており、健康への悪影響も指摘されていますから、厚生労働省も、いつまでも摂取カロリーの60%を糖質にしましょうと言い続けるとは考えられません。

いずれは、糖質摂取量ではなく、糖質摂取許容量と表現されるようになるかもしれませんね。

三大栄養素の語源を知らない医師や栄養士は多い

また、糖質は、脂質とタンパク質に並び三大栄養素と言われていることを理由に糖質制限を否定するお医者さんや栄養士さんもいます。

しかし、この説も完全な誤りです。

三大栄養素は、人体に最も重要な3つの栄養素という意味で名づけられたのではありません。人間が食べている食品の中に糖質、脂質、タンパク質が多く含まれているから、これらを三大栄養素と名付けたに過ぎないのです。

この事実を知っていれば、「糖質は三大栄養素だから必ず食べなければなりません」という人の言葉を無視できるはずです。

シミズ先生が、以下の記事で興味深いことを述べられていました。

お医者さんは栄養学に詳しいと思ってしまいますが、栄養学の教育を受けてはいません。だから、私のような医療とは関係のない業界の人間とお医者さんは、栄養に関する知識は同程度といえます。もちろん、自主的に栄養学の勉強をしているお医者さんは栄養の知識を持っているでしょうが、それは、医療とは関係のない人にも言えることです。

そうすると、食習慣が原因で何らかの病気にかかった場合、食習慣の改善方法をお医者さんに相談しても正しい情報を得られない可能性が高そうです。生活習慣病の予防は、独学で勉強するしかなさそうですね。よくわからない理由で糖質制限を否定するお医者さんがいることも納得できます。

糖質制限に否定的な意見を聞いて迷いが生じる人は、生化学の本を読むことをおすすめします。生化学の本を読めば、体の中でどのようにしてエネルギーが作られ、なぜ脂肪が蓄積するのか、その仕組みがわかります。この仕組みを知ってしまえば、糖質制限批判者の言葉に惑わされることはないでしょう。

初学者におすすめの生化学の本は、大平万里先生の「代謝」がわかれば身体がわかるです。この本を読めば、エネルギーを作り出す仕組みと脂肪が蓄積する仕組みは理解できます。この本が難しいと思う場合は、栄養学の本を読んでください。栄養学だと、カラー図解 栄養学の基本がわかる事典がおすすめです。こちらにも、エネルギーが作られる仕組みが解説されています。

栄養学の本を1冊読むだけで、お医者さんよりも栄養について詳しくなれるのですから、お医者さんに質問するよりも生活習慣病を予防しやすくなるはずです。

糖質制限をして大丈夫なのか不安な方も、栄養学と生化学の本を読んでおきましょう。