毎年11月14日は世界糖尿病デーということで、全国各地でブルーライトアップが実施されました。私が住んでいる地域でもブルーライトアップは実施されたのですが、見に行くことはできませんでした。
また、この日は、ラジオでも世界糖尿病デーについての放送が行われており、こちらは聴くことができました。世界糖尿病デーだからラジオを聴いたのではなく、たまたまよく聴く番組で世界糖尿病デーが取り上げられていただけですけどね。
その番組では、スポンサーが人工甘味料を扱っているということもあり、糖尿病の予防に糖質制限が軽く紹介されていました。こういうところで、糖質制限の普及を感じますね。
甘いものと上手に付き合う
番組では、甘いものを食べると糖尿病になりやすいから控えた方が良いと解説されていました。でも、食事から甘味がなくなると寂しくなるから、血糖値を上げない人工甘味料を取り入れるのがおすすめですよと紹介されていましたね。
糖質を摂取すると血糖値が上がりますから、甘いものを食べた後も血糖値が上がります。コーヒーに砂糖を3グラムほど入れて飲むくらいなら問題ないですが、料理の味付けに砂糖を使うようなことをしていると、毎食、血糖値を上げてしまうので糖尿病を発症する確率が高まります。だから、料理の味付けの際は、人工甘味料を使った方が血糖値を上げる糖質摂取量が少なくなり、糖尿病になる危険性を下げることができます。
甘いものを食べたくなった場合も、上手に人工甘味料を利用しましょう。
本丸は白米と小麦粉
ただ、料理の味付けの際に人工甘味料を使うといった程度の糖質制限では、糖尿病予防に十分とは言えません。
やはり、高血糖の本丸は、白米や小麦粉の常食ですから、これを控えない限り、誰もが糖尿病を発症し、さらに合併症を併発して、失明、足の切断、腎症からの人工透析へとつながっていきます。
血糖値を直接上げるのは、糖質、脂質、タンパク質の中で糖質だけです。脂質を控えてカロリー制限をしたところで、血糖値の上昇を抑えることはできません。タンパク質を食べた場合は、すい臓のα細胞からグルカゴンが分泌されて糖新生が起こり、血糖値が上がりますが、タンパク質そのものが血糖値を上げるわけではありません。
だから、食後高血糖を防ぐためには、第一に糖質(炭水化物)を大量に食べることになる白米、パン、麺類を真っ先に控えなければなりません。白米は茶わん1杯で50グラム以上の糖質摂取になりますから、1日に1食だけでも白米を食べなければ、大幅に糖質摂取量を減らせます。
糖尿病の人は、糖質を1グラム摂取すると血糖値が3mg/dl上昇すると言われています。食前の血糖値が90mg/dlと正常値にあった場合でも、白米を茶わん1杯食べれば240mg/dlまで血糖値が上昇する計算ですね。ブドウ糖負荷試験を受けて血糖値が200mg/dlまで上がると糖尿病と診断されますし、試験から2時間後に140mg/dlを下回らなかった場合も糖尿病と診断されます。ここから、糖尿病の人が茶わん1杯の白米を食べるのは非常に危険な行為であることがわかります。
糖尿病ではない人も、3食しっかり白米を食べるのは、1日に3回、血糖値が急上昇することになりますから好ましいことではありません。
健康な人は、まず、砂糖から人工甘味料に替えることから糖質制限を始めると良いでしょう。健康診断で血糖値が高いと指摘された人は、今日から白米やパンを食べるのを控えましょう。