東京の新型コロナウィルスの感染はピークを過ぎたようですね。これからは順調に陽性者数が減っていきそうです。
一方、大阪は、今週も陽性者数が過去最多を更新する日がありましたが、どうやらピークに達したように思われます。まだ陽性者が増える可能性はありますが、これまでの傾向から予想すると、そろそろ陽性者数が減少に転じそうです。
新規陽性者数の増加の内訳
1月13日から8月27日までの陽性者の増加数を確認していきましょう。なお、データは、大阪府の「新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について」のページから取得しています。
まずは、経路別の新規陽性者数の増加表です。
感染経路不明が大幅に増加しています。特定の場所での集団感染も発生していますが、今は、どこで感染したか特定しにくい状況です。
年代別の新規陽性者数の増加表です。
20代が3万人を超えました。他の世代と比較すると、毎日1.5倍から2倍ほど陽性者が多く発生しています。だからと言って、20代が感染を広げているとは限りません。若いほど症状が出やすいですから、単に感染者が見つかりやすいだけとも考えられます。
1月13日から8月27日までの新規陽性者数の推移です。
8月25日が2,808人、26日が2,830人、27日が2,814人で、陽性者数の増加が頭打ちになったように見えます。
こちらは、検査数の推移です。
27日は、これまでで最も多い23,878件の検査が行われました。それでも、陽性者数が増えていないので、ここからもピークに達したと思われます。
1週間平均の陽性率の推移です。
1週間平均の陽性率も、8月26日が14.0%だったのが、27日には13.8%に低下しています。27日単日だと11.8%です。陽性率も、これから順調に下がっていきそうです。
経路別と年代別の陽性者の推移
経路別と年代別に陽性者の推移を見ていきましょう。
最初は、経路別の陽性者の推移です。
緑色の感染経路不明が突出しています。これまでは、感染経路不明者の濃厚接触者等も一緒に増加していたのですが、最近は、感染経路不明だけが大幅に増えている状況です。
ここから、感染するときは1人で感染していると想像できます。これまでは、濃厚接触者が多かったので、何人かで一緒にいるときに感染していたのが、今は、単独行動でも感染するようになっていると推測できます。
上のグラフから、医療機関、施設、「他」を取り出したのが以下のグラフです。
医療機関と施設は、医療従事者と高齢者に先行的にワクチンを接種した効果で、陽性者が激減しました。
「他」には、職場、学校、児童施設などが含まれています。「他」も7月下旬に比べると陽性者数が減ってきています。
次に年代別の陽性者の推移です。
60歳以上は、ワクチンの効果で、緩やかにしか増加していません。
一方、20代以下は、10代の感染も増加していることから、8月以降、グラフの上昇の仕方が激しいです。それでも、8月26日から減少し始めています。30~50代も同様に27日に減少しています。
上のグラフから60歳以上を取り出したのが以下のグラフです。
90歳以上は、ほとんど変化がありませんが、それ以外の世代は8月中旬から増加しています。それでも、60歳未満の世代と比較すると、大きくは増加していません。
1月13日から8月27日までの年代別陽性者の累計です。
60歳以上の世代は、陽性者全体に占める割合が小さくなっています。ワクチンが効いていますね。
重症者の状況
重症者の状況を見ていきましょう。
1月13日から8月27日までの重症者残留数の推移です。
8月26日に202人となりましたが、翌27日も202人と同数です。これは、新規重症者と同数の重症解除者がいることを意味します。重症化した人も順調に回復しているのがわかります。
3月24日から8月27日までの重症者回転期間の推移です。
8月27日は、23.8日まで短くなりました。陽性者数が、今後増加しなければ、重症者も増えにくくなるので、回転期間はもっと短くなるはずです。
死亡者数
1月13日から8月27日までの毎日の死亡者数です。
8月21日以降、若干死亡者数が増加しています。23日に8人の報告がありましたが、1日にこれだけ死亡したのではなく、過去数日間の死亡者が23日に報告されただけです。
8月以降の死亡者数と緊急事態宣言が出ていなかった3月の死亡者数がほぼ同じくらいですから、死亡率が下がっているのは明らかです。
1月13日から8月27日までの死亡者数は、2,090人です。内訳は以下の通りです。
20代が1人、30代が7人、40代が27人、50代が83人です。
この1週間で40代の死亡が5人確認されました。これまでに比べると40代の死亡が目立っています。偶然だと思いますが、注視する必要はありそうです。
なお、1月13日から8月27日までのコロナウィルスの陽性者の推定生存率は以下の通りです。
- 90歳以上:73.4%
- 80代:82.2%
- 70代:91.4%
- 60代:97.7%
- 50代:99.5%
- 40代:99.86%
- 30代:99.96%
- 20代:99.99%
- 10代以下:100.0%
陽性者数が急増しても、死亡者数が増えないので、全体的に推定生存率が高くなっています。ワクチン接種が進んでいない50代以下でも推定生存率が上昇し続けているので、やはり、デルタ株の毒性は、従来株よりも弱いですね。
ネコ科動物もコロナに感染する
コロナは、人から人に感染するものだと思っている人が多いですが、以下のブログにネコ科動物もコロナに感染すると書かれています。
今回の新型コロナウィルスの感染拡大は、人の動きが原因だと言われていますが、実は人以外の生物からの感染もあるのかもしれません。飼い猫は365日ステイホームなので、滅多に感染しないでしょうが、野生生物はどこで感染するかわかりません。
ちなみにネコは、少々体調が悪くても我慢するので、見た目で病気になっているかどうかを判断するのが難しいです。だから、コロナに感染していても飼い主は気づかないかもしれません。
ネコが明らかにしんどそうにしている場合は、病気が進行していることが多いです。特に腎不全は気づきにくい病気ですから、ネコを飼っている方は注意して観察する必要があります。10歳以上のネコが、水をたくさん飲み始めたら病院で検査をしてもらいましょう。