サプリメントでのビタミンとミネラルの摂取は過剰症に注意

栄養補給を目的にビタミンやミネラルのサプリメントを使っている方もいらっしゃると思います。ビタミンもミネラルも人体に必要な栄養素ですから、サプリメントを使えば不足する危険性を減らすことができます。

しかし、ビタミンやミネラルは、種類によって多く摂りすぎると過剰症になるものがありますから、耐容上限量を知っておかないと、いつの間にか過剰症になっていたなんてことになりかねません。サプリメントでビタミンとミネラルを補給する方は、必ず耐容上限量を確認しておきましょう。

耐容上限量を超えた実験に意味はない

ビタミンとミネラルの過剰症と耐容上限量は、以下の記事に掲載していますので確認してください。

ビタミンやミネラルのサプリメントについては、医学界で様々な研究結果が報告されています。大概は、サプリメントは意味がないという結論になっています。また、サプリメントが健康被害を惹き起こしているといった研究結果もメディアで報告されているのをよく見ます。

健康被害については、耐容上限量を超えて栄養素を摂取している人のデータを集めていることがあります。はっきり言って、こんな研究結果はどうでも良いです。だって、耐容上限量を超えたら過剰症になることがわかっているのですから。

下の記事では、閉経後の女性がビタミンB₆とB₁₂をサプリメントで大量に摂取していると大腿骨頸部骨折のリスクが50%近く増加したと紹介されています。

骨折の原因は不明とのことです。

ビタミンB₆には耐容上限量が設定されており過剰症も報告されています。しかし、B₁₂に関しては過剰症の報告はありません。厚生労働省の以下のページでも、同様のことが記載されています。

そうすると、閉経後の女性の大腿骨頸部骨折はB₁₂の大量摂取とは関係なさそうです。では、B₆との関係はどうかというと、こちらも過剰摂取で骨折したという報告は見当たらないですね。

サプリメントは欠乏症のリスクを減らす

ビタミンやミネラルをサプリメントで補給することは、特定の栄養素が不足して欠乏症になるリスクを減らすことができます。

これが、サプリメントの最大のメリットではないかと思います。

では、耐容上限量を超えない範囲で、多くのビタミンとミネラルをサプリメントから摂取した場合、健康に良い結果をもたらすのでしょうか?

医学界では、否定的な見解が多いようですね。先ほど紹介した記事でも、ビタミンをサプリメントから摂取することに健康上のメリットはないとされていました。医学界の主流派の見解は、「サプリメントでは健康になれない」ということなのでしょう。

ただ、欠乏症の人がサプリメントを使ってビタミンやミネラルを摂取すれば、元気になることは考えられますよね。

1日にどれだけの栄養素を補給しなければならないのか、また、食品に含まれている栄養素はどれくらいなのか、それらを知っている人はほとんどいませんから、知らず知らずのうちに欠乏症になっている人は意外と多そうです。

サプリメントを使って、ビタミンやミネラルを補給した結果、体調が良くなった場合には、普段の食事でしっかりと栄養素を補給できていない可能性があります。

グルメ番組なんて、味ばかりを強調して栄養素についてはほとんど触れませんから、テレビで紹介されたお店にばかり食事に行っていたら栄養不足になるかもしれませんよ。