アンチエイジングにとって、性ホルモンは大事だと言われています。
性ホルモンには、女性なら女性ホルモン、男性なら男性ホルモンがあります。女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあります。また、男性ホルモンには、代表的なものにテストステロンがあります。
加齢に伴いエストロゲンが減少すると更年期障害になると言われていますし、テストステロンが減少しても男性更年期障害になると言われています。
だから、健康やアンチエイジングにとって、性ホルモンの果たす役割は大きいんですね。
コレステロールを控えろというのはおかしくないか?
エストロゲン、プロゲステロン、テストステロンは、コレステロールを材料にして合成されます。
しかし、コレステロールの摂りすぎは健康に良くないと言われていますよね。コレステロールは、動脈硬化の原因となり、血管を詰まらせるなどと言われており、食事からコレステロールを摂取するのはできるだけ控えましょうと。
でも、コレステロールを控えたら、性ホルモンの合成ができなくなって更年期障害になりそうじゃないですか。
一体どっちなんだって話です。
最近では、食事から摂取したコレステロールと血中のコレステロールの量は関係ないと言われるようになりましたが、それでも、まだ、コレステロールの摂りすぎは良くないと言うお医者さんがいます。
コレステロールは、体内で活性酸素に晒されると酸化コレステロールになります。この酸化コレステロールが健康に悪い影響を与えるとされており、酸化していないコレステロールは問題ないという考え方が広まってきています。身体に酸化ストレスを与える代表的なものが糖質です。だから、酸化コレステロールを増やさないためには、米、パン、砂糖といった糖質が多い食品を控える糖質制限が大切と言えます。
コレステロールは、体内で合成されますが、その手間を省くなら食事からコレステロールをしっかりと摂取した方が良いのは言うまでもありません。また、体内でコレステロールを合成する時に活性酸素が発生するとも言われていますから、コレステロールは食事から摂取して体内での合成量を控えた方が良さそうです。
アセチルCoAからコレステロールは作られる
体内でのコレステロールの合成の材料となるのは、アセチルCoA(コーエー)です。
アセチルCoAは、ミトコンドリアでエネルギーを作るために回すクエン酸回路にとって欠かすことのできない物質です。このアセチルCoAからコレステロールが合成されます。
アセチルCoAの材料となるのは、主に脂肪酸です。脂肪酸はβ酸化されるとアセチルCoAとなります。ということは、脂肪酸もまた、コレステロール合成にとって大切な物質と言えます。
脂質の摂取は健康に良くないと言われますが、体内でコレステロールを作るためのアセチルCoAの材料となる脂肪酸を含んでいますから、一方的に悪者と決めつけるのは良くないですね。
多くのお医者さんが、女性ホルモンや男性ホルモンが健康のために大切だと言っていますが、その材料となるコレステロールや脂肪酸は悪者だと言っています。
矛盾してないですか?
コレステロールは、性ホルモンの合成に必要なのですから不足しないように普段から食事で補給しておく必要があると思うのですが。