スロートレーニングは、筋肉に力を入れっぱなしの状態にして、血管を圧迫し、成長ホルモンの分泌を促すことで、効果的に筋力アップとダイエットを実現するエクササイズです。
私は、2年以上、スロトレを行っています。その効果も実感しています。でも、スロトレで血管を圧迫しても大丈夫なのかという疑問が、たまに頭に浮かぶことがあります。筋肉で押さえつけているわけですから、血管にダメージを与えているのではないかと思うんですよね。
今のところ、スロトレが原因で、血管が悪くなったということを聞いたことがないので、おそらく、問題はないのでしょう。しかし、血管の中を流れる血液に問題があれば、もしかしたら、スロトレ中に血管を傷めてしまうのではないでしょうか?
糖質摂取が血管を傷める?
血液がドロドロの状態で、外から圧迫すると、収縮しにくくなり、血管に負荷がかかるような気がします。
なので、血液がドロドロにならないように普段から食事に気を付けた方が良いでしょうね。
血液をドロドロにする原因としてすぐに思いつくのが糖質。砂糖水を手にかけるとベタベタします。血液中の糖の量が多いと、ドロドロになるのは、容易に想像できます。
糖質と聞いてすぐに思い浮かぶのが、砂糖ですよね。だから、砂糖をできるだけ摂取しないようにすれば、血液がドロドロになりにくいはずです。
でも、砂糖なんて、普段それほど食べないですよね。コーヒーや紅茶に入れて飲んだり、調味料に入っていたりする程度でしょう。ケーキや菓子パンを食べると、多くの砂糖を食べることになりますが、それでも、砂糖を1日に50gも食べることはなさそうです。
米や小麦は糖質含有量が多い
普段、甘いものを食べないから、それほど糖質を摂取していないと思っている人がいると思いますが、日本人は、米や小麦を常食しているので、それらからたくさんの糖質を摂取しています。
白米を茶わん1杯食べれば50g以上の糖質を摂取しますし、食パンなら、その重量の40%以上の糖質を摂取することになります。なので、糖質を控えようと思うなら、まずは米や小麦を優先的に食事から排除しなければなりません。
よく筋トレ前には、おにぎりやパンを食べて糖質を補給しましょうと言われますが、これは間違っていると思います。筋トレ前に血糖値を上げて血液がドロドロになっている状態で、血管を圧迫したら、危険ではないでしょうか?
糖質を摂ると血管も硬くなる
糖質を摂取すると、血液がドロドロになるだろうということは想像できますが、その他にも血管の弾力を失わせることもわかってきています。
糖質(ブドウ糖)は、コラーゲンなどのタンパク質と結合するとAGE(終末糖化産物)というものができます。
医師の牧田善二先生の著書「糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい」によると、コラーゲンは血管が切れたり硬くなったりしないようにクッションの役目を果たしているのですが、AGEによって弾力が失われると血管がぼろぼろになるそうです。
AGEが増えると、体は危険を察知し、マクロファージ細胞がAGEを食べてくれます。ただ、マクロファージ細胞はAGEだけを食べることができず、AGEが架橋形成された部分のコラーゲンの一部も食べてしまいます。そして、マクロファージ細胞は、増殖因子を出して新たなコラーゲンを作りだします。
この仕組みを知ると、AGEが体内でできても、マクロファージ細胞がきれいにしてくれるのだから問題ないと思ってしまいますが、そういうわけではありません。特に糖尿病の方は、糖質摂取でAGEが増えると合併症を併発するので、米や小麦などの糖質が多く含まれた食品を食べないようにする必要があります。
高血糖が続くとAGEが過剰生産され、マクロファージがAGEを食べ、食べ過ぎてしまった部分の補修のために増殖因子を放出し、増殖因子によってコラーゲンが過剰生産されて腎基底膜が破壊され、糖尿病腎症を発症する、という流れになる。(158ページ)
米や小麦には、血管にダメージを与える糖質が多く含まれているだけで、栄養も豊富とは言えません。早い話が、健康のために食べる理由がない食品です。
スロトレをしている方は、アンチエイジングに関心が強い人が多いでしょう。でも、毎日、毎食、米や小麦を食べていては、血管がぼろぼろになり、老化を促進するだけです。
おまけに太る原因にもなりますから、食糧難になって他に食べ物がないという状況にならない限りは、積極的に食べる利点は何もないですね。