スロートレーニングのように自重を利用した筋トレを長期間続けていると、どうしても負荷に馴れてきて、途中から筋力アップの効果を実感しにくくなります。
筋力アップを継続するには、少しずつ負荷を強くしていく必要があります。ジムに通っている場合はウェイトを重くすることで負荷を強めることができますが、自重だと、自分の体が重くならないと、負荷を強めるのは難しいですね。
でも、自重を使った筋トレでも、特定の部位に体重を集中してかけることで、負荷を強くすることは可能です、しかし、特定の部位に体重をかけると、体の左右のバランスが崩れてしまうかもしれません。なので、特定の部位に負荷を集中させる筋トレを行う場合には、体の左右のバランスが崩れないように意識する必要があります。
自重筋トレで負荷を強めるには体の片側に体重をかける
まず、自重トレーニングの負荷を強める方法ですが、これは、体の片側に体重をかければ誰にでも簡単にできます。
例えば、太ももを鍛えるスクワットの場合は、足を前後に開いて、前足に体重をかけながら膝の曲げ伸ばしをするスプリットスクワットを行えば負荷を強めることができます。お尻から太ももの裏側のハムストリングスまでを鍛えるヒップリフトの場合も、片足をもう片方の足の膝の上に乗せて行うことで、負荷を強めることができます。
他にも、プッシュアップ(腕立て伏せ)なら、上体を右か左のどちらかに傾ければ、右腕または左腕を集中的に強化することが可能です。
このように自重筋トレでも、体重を右側か左側にかけることで、負荷を強めることができるので、一般的なエクササイズでは物足りなくなってきたという方は、実践すると良いでしょう。
私は、スロトレを3年近く続けていますが、現在では、ヒップリフトとカーフレイズは片足で行っています。スクワットについてもスプリットスクワットを行うことがありますが、最近は、太ももを鍛えるメニューに両膝を床につけて背中を後ろに反らしながら膝の曲げ伸ばしを行うニー・エクステンションを採用しています。
左右の動きが同じでない
さて、右側だけを集中的に、または左側だけを集中的に鍛えるという筋トレを行っていると、どうしても、左右で癖に違いが出てきます。
例えば、スプリットスクワットの場合だと、右足を前にして実施しているときは太ももの表側に負荷がかかりやすく、左足を前にしているときはハムストリングスに負荷がかかりやすくなるといった具合です。
このような状況で、スプリットスクワットを継続していると、右足は太ももの表の筋肉が発達し、左足は太ももの裏側の筋肉が発達していくので、左右で見た目のバランスが変わってしまいます。プッシュアップの場合も同様に右と左で体重のかけ方が違っていると、右腕と左腕で筋肉の付き方が変わってきます。
あえて、右腕だけを強化するんだというのなら、左右の筋肉のバランスが整っていなくても良いでしょうが、アスリートではなく健康目的で筋トレをしている人の場合は、左右の均整がとれた体になりたいですよね。
なので、できるだけ右側も左側も同じ動作をするように意識して筋トレに取り組む必要がありますが、誰もが左右対称の動きをできるわけではないですよね。
右利きの人なら、右腕でボールを投げるのは得意でも、左腕で右腕と同じ動作でボールを投げるのは難しく感じるはずです。これと同じで、プッシュアップでもスプリットスクワットでも、ツイストクランチでも、利き腕や利き足に体重をかける動作はうまくできても、反対側に体重をかける動作には何となく違和感があるはずです。
だから、片側に体重をかけてトレーニングを行っていると、少しずつ体の左右のバランスが崩れてきます。
定期的に基本の筋トレメニューを行う
体の左右のバランスを崩さないようにするには、左右同じ動作で筋トレを実施するのが一番です。
普段、負荷を強めるために体の片側に体重をかける筋トレを行っている方は、定期的に基本のメニューを行うのが良いでしょう。私も、1週間に1回程度の頻度で、基本のトレーニングメニューを実施します。
ヒップリフトだと、片足だけで行うメニューではなく、両足を床につけて行う負荷の弱いメニューです。さすがに筋力アップの効果は、片足には負けますが、たまに両足を床につけたヒップリフトを行うと、片足で行う場合と負荷のかかる部位が違っていることに気づきます。
片足の場合と両足の場合で、負荷のかかる部位が異なっているということは、きっと、右足と左足で鍛えられている部位が違っているはずです。なので、定期的に基本メニューに戻って左右対称の動きで筋トレを行えば、動作を再確認でき、体の左右のバランスが崩れていくのを防げるでしょう。
また、癖のある動きで筋トレを行っていると、関節を痛める原因にもなりますので、定期的に動作の再確認をすることは重要なことです。
右腕だけが太い、左足の膝上の筋肉の方が盛り上がっている。
そんな違和感を覚えた時は、筋トレの動作が左右対称ではない可能性があります。そういう場合は、基本動作の再確認をしてみましょう。