先日、カンブリア宮殿というテレビ番組を見ていると、ライザップの社長さんが出演されてました。この番組は、作家の村上龍さんとアシスタントの小池栄子さんが、毎回経営者をゲストに招いて仕事の話を聞くといった内容です。
ライザップと言えば、「結果にコミットする」のCMですよね。見たことない人はほとんどいないんじゃないですか。メタボなおじさんのビフォーの映像が流れた後、痩せてしかも筋肉質になったアフターの映像が流れる、あれね。
番組では、ライザップの起業当時の話やなぜダイエット事業に取り組んだのかなどが紹介されていました。
ライザップも低糖質食を指導
私は、ライザップに通ったことがないので、トレーナーからどのような指導を受けるのか具体的なことは知りません。番組だと、三日坊主で終わらないようにトレーナーと生徒が一体になってダイエットに取り組む工夫がされているとのことでした。
番組中では、ある生徒さんの昼のお弁当が紹介されていましたが、その中身は米やパンなど炭水化物(糖質)がほとんど含まれていない低糖質食でした。トレーナーの方も、糖質で太るとおっしゃっていたので、ライザップに通っている間は低糖質食、つまり糖質制限を徹底されるようです。
以前からライザップは、指導内容に糖質制限を組み込んでいると噂では聞いていたのですが、番組を見る限りでは本当のようです。
私が思うには、ライザップでの痩身効果は、低糖質食が大きな比重を占めているのではないかと。さらにマシンを使った筋トレも、トレーナーがつきっきりで指導するので、痩せながら筋肉がついてくるのでしょう。
1ヶ月ほどすると、体重の減少が止まることが多く、そこからが勝負と言ってました。ライザップは1ヶ月以内の退会は、どんな理由でも会費を全額返金してるそうですから、ここで辞められると大損です。結果にコミットするために停滞期に入ってからも継続できる工夫をいろいろとしているみたいでしたよ。
リバウンド保険もあった
番組を見てると、目標の肉体になりライザップを卒業した後、リバウンドする人がいるとも述べられていました。
徹底した食事制限と筋トレ、さらに有酸素運動と過酷な日々を送ってきたら、卒業後に気持ちが緩んでしまうのかもしれませんね。でも、リバウンドした場合も、ライザップにはリバウンド保険があって、再び無料でライザップの指導を受けれると紹介されてました。
ライザップの会費は数十万円するので、高額な会費を無駄にしたくないという理由でトレーニングを継続する生徒さんは多いと思います。そして、高額な会費を払って作った体を維持したいと考えるでしょうから、そうそうリバウンドはしないように思うのですが。それでも、リバウンドしてしまう人がいるので体型の維持は難しいのかもしれません。
しかし、糖質制限を5年近く続けている私に言わせると、糖質制限を継続している限りリバウンドなんてありえません。
太る原因は糖質
よく糖質制限ダイエットで一気に痩せたけど、やめたらリバウンドしたという噂を聞きます。
そんなの当り前。
太る原因は糖質摂取にあるのですから、糖質制限をやめれば体に脂肪がぶくぶくとついていきます。これを理解していない人は、糖質制限ダイエットを短期間だけやって、痩せたら糖質を食べ出すんですよね。
そもそも糖質制限ダイエットという言葉がよろしくない。糖質制限は短期的なダイエットでやるものではなく、一生続けるものだと私は考えています。なので、糖質制限の後ろに「ダイエット」をつけることがそもそもおかしいと思いますよ。
糖質制限にダイエットをつけようがつけまいが、どっちでもいいことですが、糖質制限を始めて体重が減り始めた時には、なぜ糖質を摂取しなければ痩せるのかを調べてほしいです。
まず知らなければならないことは、糖質(ブドウ糖)がどのようにエネルギー利用されるかです。ブドウ糖は細胞内に取り込まれると、解糖系でピルビン酸に加工されます。ピルビン酸はさらに細胞内のミトコンドリアに運ばれてアセチルCoA(コーエー)に変換され、そこからクエン酸回路、電子伝達系と続き、様々な反応を経てアデノシン三リン酸(ATP)と呼ばれるエネルギーが作られます。
しかし、解糖系はミトコンドリアよりも反応の進みが速いので、糖質を撮り過ぎれば、ミトコンドリアでアセチルCoAが渋滞します。アセチルCoAの渋滞が起こるとクエン酸回路に入れず、脂肪酸合成の流れに移行し中性脂肪として体に蓄えられます。
したがって、糖質を食べれば食べるほど、ミトコンドリアでアセチルCoAの渋滞が起こり、贅肉に変わってしまうのです。
では、多くの人に肥満の大敵と思われている脂質はどうでしょうか?
脂質も食べ過ぎれば脂肪組織に蓄えられるので肥満します。しかし、脂質を食べている間も、中性脂肪の分解は進むので糖質摂取時ほどは肥満しません。それなら、糖質摂取時も脂肪の分解が進めば太らないと思うでしょうが、糖質を摂取するとインスリンが分泌されて脂肪の分解がストップするので、そう都合よくはいきません。
糖質制限を続けている限りリバウンドしない
糖質制限では、中性脂肪になりやすい糖質摂取を控えるのですから、続けている限りリバウンドすることはそうそうありません。
もしも、糖質制限でリバウンドするのなら、それは単に食べすぎなだけです。でも、そもそもリバウンドするほどの量を食べている人は、糖質制限を開始してからも太り続けているはずです。
以前にも書いたと思いますが、「糖質制限をやめたらリバウンドした」と言うのは「禁酒をやめたら酔っぱらった」というのと同じです。糖質制限がリバウンドするダイエット法なのではありません。糖質摂取が太る食事法なのです。
あと糖質制限をしても、食事量まで大幅に減らすのはよくありません。体調不良を招くだけですから。私も糖質制限を始めた当初は、食事量が減っていたと思います。食べる量が極端に減ると、肌が乾燥しやすくなったりするので、糖質を減らしても食事量は減らさないようにしましょう。食卓に並ぶご飯、パン、麺類をゆで卵2個や魚の切り身1切れと置き換えるような感じで、糖質制限前と食事量を同じにした方が良いです。
それでも、太り続けるのであれば食事量を見直しましょう。
もう一度書きますが、太る原因は糖質です。糖質制限をやめれば太るのは当たり前。
「糖質制限ダイエットをやめたらリバウンドした」とか意味不明です。