ダイエット中は空腹感や満腹感を過信しない

ダイエットをしている人、これから始めようとしている人は、現在よりも体重を減らしたいと思っているはずです。

太っている人が、健康のため、スタイルを良くしたいため、好きな服を着るためにダイエットをすることが多いと思います。それほど太ってなかったり、今でも十分に痩せているのにさらに痩せようとする人も中にはいると思いますが。

ダイエットを成功させるためには、空腹感や満腹感とどう付き合うかが大切になってきます。しかし、この空腹感や満腹感は、案外あてにならないものです。

現在の体型は自分の感覚を信頼した結果

私は、これまで肥満を経験したことはありません。現在よりも体重が重い時期はありましたが、最も高かったBMIは21です。1回の食事で、たくさん食べることはあっても、体重が増加し続ける状況になったことはありません。

「それは、体質だろ」

と言ってしまえば、そうかもしれません。でも、私は、1日に2回か3回は体重を測って、増減を確認していました。現在は、あまり体重計に乗らなくなってますが、多い日だと5回くらいは体重を測ります。

体重を頻繁に測っているとわかるのですが、たくさん食べた後でも体重が前日よりも少なかったり、逆にあまり食べず満腹感を得られていないのに体重が増えていたりすることがあります。

なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?

答えは、簡単。自分の空腹感や満腹感がおかしいだけです。特に私の場合は、空腹を感じにくいのかもしれません。1日何も食べなくても我慢できそうに思いますね。しかし、24時間もの間、何も食べなければ痩せてしまいますし、体内に貯蔵している栄養素も減ってしまいます。1日や2日、食事量が少なくても問題ないでしょうが、10年、20年とそういう食生活をしていれば、やがて、どこかに悪い影響が出るはずです。

太っている方も同じでしょう。たくさん食べているのに満たされないとか、さっき食べたばかりなのに空腹を感じるとか。その感覚に従って食べてきた結果、太ったのではないですか。

つまり、痩せている人も太っている人も、自分の空腹感や満腹感を信頼し過ぎているのだと思います。

体重計という便利な道具を活かす

現代の日本に住んでいれば、安価な値段で体重計を買うことができます。ただ、体重を測るだけであれば1,000円くらいで購入できるはずです。体脂肪率も測れる体重計でも2,000円くらいですから、そんなに大きな経済的負担ではありません。

中には、推定骨量とか、筋肉量とかも計測できる体組成計がありますが、基本的には体重と体脂肪率が測れれば十分です。ちなみに私が持っている体組成計は、いろんな項目を計測できますが、はっきり言って体重と体脂肪率以外は興味ありません。

食事の前後、起床時、帰宅時など、体重に変化があっただろうと思えるタイミングで体重計に乗ると、1日の体重の推移が把握できます。

私の場合だと、1日の体重の増減は2kgくらいあります。変動幅が大きい時は3kgは減りますね。

もしも体重を計測せずに自分の空腹感や満腹感だけで食事をしていれば、体重がじわじわと減って行ってると思います。運動量が多かろうと少なかろうと、そんなに空腹を感じませんから、運動量が多い日にいつも通りの食事量だと体重が減ってしまいます。

太っている人は、私とは逆なのかもしれませんね。運動量の多い日も少ない日も、多めに食べているのではないでしょうか。

以前は、空腹を感じてから食事をするのが良いと思っていましたが、今は違います。

自分の空腹感や満腹感なんて、あてにならないぞ」と。

そもそも、自分の空腹感や満腹感のセンサーが絶妙なものであれば、肥満で悩みダイエットに励む人はいないはずです。どこか、自分の感覚に支障が出て、空腹感や満腹感が麻痺しているから、太り過ぎたり痩せすぎたりするのではないですか。

もちろん、自分の感覚は大切ですよ。風邪をひいて食欲がない時に無理やり食べても気持ち悪くなるだけですし、吐き出すことだってありますからね。だからと言って、食欲に任せて食べたり食べなかったりしていては、体重の維持は難しいです。

美味しく感じる食べ物が必要な食べ物か?

たまに人間が美味しく感じる食べ物が、人間にとって必要な栄養素を含んでいると聞くことがあります。

これも、自分の感覚を過度に信頼した考え方です。この考え方が正しければ、私は、大好物のスナック菓子を朝、昼、晩の3回食べてますよ。でも、スナック菓子が健康に良い物だと思えません。栄養素を調べても、必須のビタミンやミネラルを十分に含んでませんから、毎食スナック菓子を食べていれば、どこかのタイミングで体調を崩すと思います。

甘い物が美味しいと感じるからと言って、ケーキや和菓子だけを食べる食生活が良いわけないですよね。

人間に必要な栄養素が、どの程度、その食品に含まれているかを調べないことには、健康的な食事をすることはできないと思いますよ。

人間の感覚なんて、いい加減なものです。

そのいい加減な感覚に頼ってきたから、米やパンなど炭水化物(糖質)を多く含む食品を主食として長い年月食べてきたんですよ。糖質は必須の栄養素ではありませんし、食べれば中性脂肪に変わって体に蓄積されます。その知識がなく、美味しいという感覚で高糖質食を続けてきたことも、肥満で悩む人を増やしたのではないですか。