懸垂が1回もできなくても大丈夫。続けていればできるようになる。

私は、近所の公園でコツコツと懸垂をしていたら10回できるようになりました。

高校時代は13回くらいできたのですが、卒業した後は懸垂をする機会がなくなり、気づけば1回しかできなくなっていました。こんなに筋力が衰えているのかと思って、懸垂を始めたのが3年4ヶ月前。1年ほど続けて7回か8回までできるようになったところで、左肩を痛め、1年以上懸垂をしないでいたら、また1回しかできなくなっていました。

そこで、再び懸垂を開始して約8ヶ月ほどで10回できるようになりました。懸垂がたった1回しかできない状況からでも、続けていれば10回できるようになりましたから、1回もできないからと言って悲観することはありません。誰でも懸垂をコツコツ続けていれば、そのうち何回もできるようになります。

日常生活で引く動作は少ない

私は、スロートレーニングをしており、腕の筋肉もプッシュアップ(腕立て伏せ)で鍛えています。だから、しばらく懸垂をしていなくても、それなりにできるだろうと思っていました。

しかし、実際にやってみると、たったの1回しかできません。その1回も、かなり苦しく、自分の体が体重の2倍以上はあるのではないかと思うほど重たく感じました。

どうしてプッシュアップで腕の筋肉を鍛えているのに懸垂が1回しかできないのか。

ちょっとばかり考えてみたところ、プッシュアップは体を押す動作なのに対して、懸垂は体を引っ張る動作だから、どんなにプッシュアップを頑張っても、懸垂ができるようにならないんだと気づきました。

あるテレビ番組を見ていると、お笑いコンビのオードリーの春日さんも、懸垂が1回しかできていませんでした。春日さんはボディビルの大会にも出場するほど筋トレをしていて、筋肉量が非常に多いです。それなのに懸垂ができないなんて驚きでした。

筋肉量が多い人でも懸垂がほとんどできないのは、日常生活で引く動作をすることが少ないからだと思います。

例えば、重たい荷物を運ぶ際に台車に乗せたとします。その台車は、押して前に進めることはあっても、引っ張って動かすことはしません。他にも、日常生活で重たいものを動かす場合には、押す動作ばかりで引くことはありません。押入れから布団を出すくらいしか、引っ張る動作を思いつきません。

だから、普段から引っ張る動作をしていないと、懸垂ができなくなるんですね。でも、日常生活で引っ張る動作はほとんどしませんから、引っ張る筋肉を鍛えるためには、懸垂をするしかありません。

懸垂は誰でもできるようになる

初めて懸垂をしたときは、自分の体がとても重たく感じて、どんなに頑張っても、腕の力だけで体を引っ張り上げることはできないと思うものです。

でも、初めて懸垂をしたときに1回でもできれば、後は続けていれば2回、3回とできるようになっていきます。1回もできない人は、両腕で鉄棒を握ったままジャンプをして、体を引っ張り上げてみましょう。

もしも、近所の公園に低い鉄棒しかない場合には、足を前に伸ばして地面に着けた状態で、懸垂をしましょう。背の高い鉄棒にぶら下がる場合よりも楽に懸垂ができます。1回も懸垂ができない人は、背が低い鉄棒で、足を地面につけて懸垂をすると良いでしょう。

私も背が高い鉄棒がある公園に行けないときは、背が低い鉄棒がある公園で、足を地面に着けて懸垂をしています。負荷は弱くなりますが、15回ほど連続で腕の曲げ伸ばしをしていると、かなり疲れてきますから、筋力アップになっているはずです。

日常生活で、重たいものを引く動作をすることは滅多にないので、懸垂が1回もできなくても気にすることはありません。懸垂ができるようになりたいと思うなら、公園に行って鉄棒にぶら下がれば良いだけです。女性や高齢者の方だと、高い鉄棒にぶら下がるのは厳しいでしょうから、低い鉄棒に足を着けて懸垂をすることから始めてみましょう。