体重の増減には食品に含まれる水分量も関係がある

体重を意識する人は、痩せることを目的としたダイエットを行っている場合が多いと思います。痩せているから、もっと体重を増やしたいという人も中にはいるでしょう。

どちらの場合でも、体重の増減にはカロリーが関わっているというのが常識になっているので、多くの人はカロリーばかりに目が行くと思います。また、カロリーだけでなく食べる量も体重に影響を与えますから、食事量を腹八分目に抑えるという方もいるはず。

でも、カロリーや食事量以外にも、食品に含まれる水分量を意識した方が体重の管理がしやすくなります。

水分量の少ない食べ物ほど太りやすい

痩せることを目的としたダイエットでは、糖質摂取量を少なくすることが最も重要な要素となります。

なぜなら、糖質を摂ると、それが体内で脂肪に変わってお腹周りや内臓に蓄積されていくからです。だから、痩せようと思うのであれば、米、小麦、イモ類、果物をできるだけ控えなければなりません。それだけ行えば、大した運動をしなくても体重は減っていきます。

ただ、糖質制限をしても思ったほど体重が減らないという人もいるようです。そういう方は、おそらく、水分の少ない食べ物をよく食べているのではないでしょうか?

例えば、野菜は多くの場合100gあたり90gほどの水分が含まれています。したがって、栄養は10gしかありません。でも、アーモンドやピーナッツに代表されるナッツ類は、100gあたり5g程度しか水分が含まれていません。ということは、95gほどは栄養ということになります。

私の場合、野菜100gもアーモンド100gも、食後の満腹感に大した違いはありません。どちらも同じ重量ですからね。当たり前といえば当たり前です。

90%が水分の野菜を食べたところで、その後の体重増加は大したことはありません。ところが、90%以上が栄養のナッツ類を食べると、体重は野菜に比べると大幅に増加します。

水分は汗や尿ですぐに体外に排出されますが、それ以外の栄養は体外にすぐには排出されないのでしょう。当然、タンパク質や脂質は体の組織の一部になるでしょうから、これらが多く含まれている食品を食べれば体重が増加するに違いありません。加えて糖質も多く摂取していれば、体脂肪率はグングン上昇していきます。

水分含有量をもっと意識すべき

人間であれ、その他の動物であれ、満腹であれば、それ以上の食事はしませんよね。いや、甘いものは別腹という人もいるので、必ずしもそうはならないのかもしれませんが、基本的に満腹になれば、そこで、ごちそうさまとなるはずです。

水500gも肉500gもお腹に入れば、その時の満腹度は同じだと思います。

満腹度が同じなら、水でも肉でも同じように太るのかと言えば、そんなことはありませんよね。肉の方が絶対に太るはずです。その違いは、食品に含まれる水以外の栄養に差があるからだと思うんですよね。

で、ここからが本題です。

同じ満腹度であれば、体重を減らしたいと思う人は、今よりも水分量が多い食べ物を食べてお腹を満たした方が、痩せやすいはずです。反対に体重を増やしたいと思う人は、今よりも水分量が多い食べ物を食べた方が太りやすいはずです。

糖質制限でよくお世話になる食品の水分含有量

糖質制限は、糖質が多く含まれている食品以外なら、基本的にどんなものでも食べて問題なしと言われています。もちろん、食べ過ぎは良くないので、自分の体を観察しながら食事量を調節する必要はあるでしょう。

そして、糖質制限では、糖質含有量の少ない食品なら間食しても構いません。しかし、間食する場合には、糖質含有量だけでなく水分量も意識した方が良いです。

以下に糖質制限でよくお世話になる食品の100gあたりの水分含有量と三大栄養素の表を示します。ちなみに数字は、カロリーslismを参考にしています。

食品の水分含有量

どの食品も糖質が少な目ですが、アーモンドとバターピーナッツは、やや多めなので、あまりたくさん食べない方が良いでしょう。

上記表の上の方には水分量の少ないナッツ類を掲載しています。どれを見ても水分量が少ないので、ちょっと食べただけでも、太りやすいはずです。

一方、下の方には比較的水分量の多い食品を掲載しています。ロースハムなんかは、水分量が65%もあるので、100g食べてもその他の栄養は35gしかありません。クルミ36gと同じくらいの栄養の量ですね。言い方を変えると、ハム100gは、水64gとクルミ36gを摂取するのと同じ栄養量だということです。

ゆで卵100gは水74gとクルミ26gを摂取するのと同じ栄養量ですし、カッテージチーズ100gは水79gとクルミ21gと同じ栄養量です。

さらに違う見方をすると、水分を取らずにナッツ類を100g食べた場合、それはゆで卵だと400g、カッテージチーズだと476g食べたのと同じ栄養量となります。

もう、わかりましたよね。

ナッツ類は少量でも、思った以上に栄養量が多いので太りやすいということです。反対にハムやチーズは比較的水分量が多いので、意外と太りにくいです。

糖質制限をしている方は、間食時の食品に含まれる水分も意識すると、体重の管理がしやすくなると思いますよ。

ちなみに間食するなら、ゆで卵が栄養面や価格面で最強でしょうね。ただ職場に持ち込みにくいという難点がありますが。ナッツ類だと、クルミやマカダミアナッツが糖質量が少なくて良いのですが、スーパーで買うと値が張りますし、マカダミアナッツは売っているお店を見つけるのが難しいです。

Amazonなら、糖質制限でよく使われる食品がありますから、必要な方はどうぞ。