和食は健康食と言われています。
日本人の平均寿命が長いことから、日本人がよく食べている食事が健康的な食事だと思われているのでしょうね。しかし、和食は、動物性タンパク質が少ないので不健康食の代表のようなものです。和食ばかり食べていれば、タンパク質不足になるのはもちろんのこと、ビタミン不足、ミネラル不足も招きます。
なぜ、和食を食べると栄養不足になるのか?
その理由は、米を主食としているからです。
米ばかり食べると不健康になる
炊いた米は、茶碗1杯が約150グラムで、そのうち約50グラムが糖質です。その他の栄養素は少なすぎて、米だけで1日に必要な栄養素全てを賄うことは不可能です。
だから、1日の食事の中で米の割合が高くなるほど、栄養不足に陥ります。場合によっては、それが死につながることもあります。米ばかり食べて死ぬなんてありえないと思うでしょう。でも、年間200万人が、米ばかり食べて死亡しているそうですよ。
「カラー図解 EURO版 バイオテクノロジーの教科書 上」という本を読んでいると、そのように書いていました。この本は、発酵食品や遺伝子組み換え作物などバイオテクノロジーのことが解説されています。米が低栄養な食品であることは、以下の文章から読み取れます。
米は日本において最重要農産物であり、世界でも約24億人が常食している。しかし、この穀粒には、ビタミンAや鉄、多くの微量元素、重要なタンパク質が欠けているため、もし米だけしか食べないとすると、ひどい欠乏症状を引きおこす。世界の多くの人が急性ビタミンA欠乏症になり、視力、免疫系、血液形成、骨の成長が低下する。研究者によると、これが年間200万人の死亡の原因であり、年間50万人の子どもがビタミンA不足のため失明しているのだという。鉄の欠乏に起因する症状も広く現れており、18億人の女性、特に第三世界の女性にとって貧血は不可避となっている。(377~378ページ)
ここでは、ビタミンAや鉄の欠乏症のことが書かれていますが、米はビタミンB群も微量しか含まれていません、ビタミンB₁₂に関しては全く摂取できません。
米は、人間が主食とするには、栄養素が少なすぎます。だから、米をたくさん食べても、太るだけで健康を維持することはできないんですね。
卵や肉と比較すれば米が低栄養だとわかる
米が低栄養なのは、卵や肉など、他の食品に含まれる栄養素を見れば簡単にわかります。
このブログでも、以前に米、卵、牛肉、豚肉、鶏肉の栄養価を以下の記事で比較しています。
上の記事をご覧になったら、米で栄養補給することが難しいことがよくわかるでしょう。
米を主体とした和食が健康食であるわけがないのです。
だったら、米の代わりにパンを食べれば良いと思う人もいるでしょうが、小麦の栄養価も大したことないので米食からパン食に変えることに意味はありません。
米を食べながら、必要な栄養素を十分に補給しようと思うと、卵、肉、魚もたくさん食べなければなりません。しかし、現代の日本人のように糖質を毎日300グラム前後食べていれば、卵、肉、魚でビタミンやミネラルを十分に摂取しようと思うと確実に肥満します。毎日ジョギングをすれば太らないでしょうが、運動が苦手な方だとそれは厳しいですよね。
しっかりと栄養を補給して、しかも太らないようにするにはどうすれば良いでしょうか?
答えは簡単。必須の栄養素、つまり、タンパク質(必須アミノ酸)、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルを優先的に補給する食事をするだけです。
糖質(炭水化物)は必須の栄養素ではないので食べなくて良し。したがって、必須栄養素がほとんど含まれていない米を主食にしてはいけません。
まずは、完全栄養の卵、そして、良質なタンパク源である肉、さらに必須脂肪酸が豊富な魚をヘビーローテーションしておけば、必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルの1日の推奨量の補給は容易です。マグネシウムやカリウムが不足していると感じたら、海藻を食べれば良いでしょう。また、レバーは高栄養なので、1ヶ月に1回は食べたいですね。
ちなみに食品に含まれる栄養素を調べたい場合は、カロリーSlismを使うとすぐにわかりますよ。
毎日の食事からっしっかりと栄養を補給したいけど、どうすれば良いの?
そう悩んでいるのなら、米やパンを卵、肉、魚に置き換えましょう。たったそれだけで、今までよりも圧倒的に多くのビタミンやミネラルを補給できますよ。