最近、時間栄養学という言葉を聞くようになってきました。
健康のためには、何をどれだけ食べれば良いかだけでなく、いつ何を食べるかも意識しなければならないというのが、時間栄養学の基本的な考え方のようです。本を読んでいないので、ネットでちょっと調べただけの情報ですけどね。
確かに昔から寝る前に食べると太るなんて言われていましたから、いつ食事をするかは、健康にとって重要な要素だと思います。でも、糖質摂取に適した時間帯があるというのは疑問ですね。
朝の糖質摂取はどうなんだろう
時間栄養学では、朝にタンパク質をたくさん食べるのが良いとされています。
朝にタンパク質を食べると筋肉が付きやすくなるそうですから、これは良い情報を知ったと思いました。そして、同時に糖質も摂取した方が良いとのことです。
いやいや、朝に糖質を摂取するのはおかしいでしょう。
人間は、寝始めて数時間後に成長ホルモンが分泌されて、中性脂肪が分解されるとともに血糖値が上がります。また、早朝には、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌され、こちらも血糖値を上げます。だから、朝起きた時に低血糖になることはなく、エネルギー不足になることなんてありません。
朝のエネルギー補給が大切だと言われていますが、朝は前日の夕食から時間が経過しており、中性脂肪を分解してどんどんエネルギーを作り出している状況なのですから、そんなにエネルギーを補給する理由はないでしょう。
糖質を食べれば中性脂肪の分解が止まる
また、糖質を摂取すると、ホルモン感受性リパーゼの働きが抑えられ中性脂肪が分解されにくくなります。
だから、朝に糖質を摂取すると、それまで順調にエネルギーを作り出していたのが抑えられることになり、逆にエネルギー不足になるんじゃないかと思うんですよね。
そもそも、目覚めと同時に食事をできる環境にあるのは人間とペットくらいのものです。野生動物たちは、目覚めてすぐに食事をとれる環境にないのですから、もしも目覚めた時にエネルギー不足に陥っているのならエサを獲ることなんてできません。
人間だって、激しい運動をした後は、ふらふらになりますが、その後、ぐっすり眠れば再びいつものように動けます。
走った後の自動車は、燃料が少なくなっているから補給しなければなりません。でも、生物の身体は、自動車と同じつくりになっていないので、必ずしも、その発想は当てはまらないでしょう。
食べる時間が健康に影響を与えるのは事実だと思います。
だからと言って、糖質を必ず摂取しなければならないわけではありません。