冬は太る季節

冬こそダイエットの季節。

よく聞きます。ダイエット業界は1年中ダイエットの季節だと言っているので、結局、どの季節もダイエットの効果に大差ないだろうと思うのですが。

冬は痩せやすいと言われても、実際に夏より痩せたという方は少ないのではないでしょうか?私も、冬は体重が増えますから、冬がダイエットに適しているとは思いません。

冬はエネルギー消費量が増える?

冬に痩せやすいという説については、過去に何度かブログで採り上げていて、そのたびに否定しています。

冬は痩せやすいという理屈は、寒い時の方が熱エネルギーを多く必要とするから、カロリー消費量も増えるというものです。例えば、夏の35度を超える日に水道水をガスコンロで温めて沸騰させるのと、冬の零度に近い日に水道水をガスコンロで温めて沸騰させるのを比較すると、冬の方がガスを多く使わなければなりません。これは、誰でもすぐにわかりますよね。

夏の水温が20度だった場合、そこから80度上げれば100度になって沸騰します。でも、冬の水温が5度だった場合は、そこから95度上げないと100度に達しません。だから、差引15度だけ冬の方が余分にガスを使う必要があります。

この理屈を人体に当てはめると、冬の方が寒いので、平熱を36度から37度に保とうとすると、夏よりも多くの熱エネルギーが必要になるはずです。だから、冬は夏よりも痩せやすいという理屈はもっともに思えます。

体温を上げるためにエネルギーを消費しているのか?

しかし、上の理屈は、人間が体温を維持するためにエネルギーを消費していることが前提になっています。そもそも、この前提が本当なのか疑問なんですよね。

人間は、アデノシン三リン酸(ATP)をエネルギーとして利用しています。アデノシン三リン酸は、アデノシンに3つのリン酸がくっついています。そして、リン酸が1つ外れる時にエネルギーが放出されます。このエネルギーを利用して、人間は生命維持のための活動をしていますし、運動もしています。

もしも、ATPから放出されたエネルギーを利用して生命活動を維持する際、一部が熱エネルギーに変換されるのであれば、夏であろうが冬であろうが、自動的に体温が36度から37度に保たれるんじゃないのかと思うのです。

例えば、パソコンを使っていると、ハードディスクが熱くなってきます。これは、パソコンを操作するときに発生した熱であって、パソコンの動作を維持するために発生した熱ではないですよね。夏だろうが冬だろうが、パソコンは使っていると熱くなります。ただ、夏の方が冬よりも熱くなりますけどね。でも、それは、冬は気温が低いからパソコンから出る熱が冷まされるだけでしょう。

人間の体も、実は同じではないでしょうか?

生命活動を維持するためにエネルギーを発生させるから体温が上がるのであって、体温を上げることを目的にエネルギーを消費しているのではないのかもしれません。そう考えると、冬は、体温を上げるために多くのエネルギーを消費するから痩せやすいとはならないですよね。

理屈はよくわかりませんが冬は痩せにくい。

冬は痩せやすいという理屈には、どこかに間違いがありそうですね。